先日終了したドームツアー。
ようやく「未来絵」の全貌が明らかになりましたね。
頭サビだけCMで公開されていましたが、フルはまさかこんなリズミカルな曲だったとは。
ストリングスで引っ張るベースラインが弾いていてとても気持ちのいい楽曲です。
正直、サビよりもAメロの方が弾いていて楽しい笑
”未来を育てる”というテーマは、希望にあふれているようで、実はそれだけではないと思っていて。
歌詞を逆説的にとらえると、日々を積み重ねなければ未来は育たないし、その結果できあがった人生は”いい人生”とは言えないかもしれない。
漠然と無責任に未来への希望を歌うのではなく、現代社会で生きる一人の人間としての当事者意識が表れた歌詞とも言えるのではないでしょうか。
そう考えると、ちょっとストイックなメッセージでもあって、福山さんのアスリート的な側面がほんのりにじんでいる気もします。
でも、最近のメッセージ性の強い歌詞、結構好きなんですよね。
メッセージは、社会に対して、人に対して、思想や理想、哲学があることの表れです。
もちろん、福山さんがそのメッセージを言語化する能力に長けていることは間違いありません。
ただ、同じようなことを考えていた、という方は自分を含め少なくはないと思います。
最近の福山さんの最もスゴいポイントは、そのメッセージを音楽というmassを対象にした媒体で発信するにあたって、上手く抽象化しアートに仕上げる能力の高さです。
一時期(HUMANリリースくらいかな?)、説明くさい歌詞が増えたなと思った時期もありましたが、ここ数年は歌詞のクオリティが一段階レベルアップした感があります(私自身が大人になったからかもしれませんが)。
一見すると普遍的な歌詞で、多くの人の共感を得られる。でも一歩踏み込んで読み解くと、一人の大人が抱く”こうあるべき”という理想や哲学が見えてくる。
本人の意図するところかはわかりませんが、Popをまとった社会派アーティストになりつつあるのではないでしょうか。
これが、やっぱり福山雅治はやめられない、と思わされる理由の一つですね。