2025年10月1日から放送が始まるフジテレビ系水曜夜10時枠の新ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』の主題歌に、人気音楽ユニットYOASOBIの新曲『劇上（げきじょう）』が決定した。YOASOBIが連続ドラマに楽曲を提供するのはこれが初めてであり、結成6周年を迎える節目の日に新たな挑戦として披露される。
脚本を担当するのは、日本演劇界の巨匠・三谷幸喜氏。民放のゴールデン・プライム帯連続ドラマ脚本は25年ぶりとなり、注目度は放送前から非常に高い。主演には菅田将暉、共演には二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波をはじめ、小林薫や坂東彌十郎、井上順といったベテラン俳優陣も加わる。若手から大御所まで幅広いキャストが勢揃いし、1984年の渋谷を舞台にした人間ドラマを彩る。
物語はバブル経済到来直前の渋谷が舞台。街にはファッションや音楽、カルチャーがあふれ、「SHIBUYA109」や「渋谷PARCO」が若者の象徴としてにぎわっていた。しかし華やかな表の世界とは裏腹に、まだ「何者でもない」若者たちが挫折や苦悩、時に恋に揺れながらも生き抜いていた時代でもある。本作は、そんな不器用ながらも必死に日々を生きる人々を描き、笑いと涙にあふれた青春群像劇として展開される。
主題歌『劇上』は、三谷幸喜氏の私小説『劇場ものがたり』を原作に制作され、「この世界は舞台であり、人間はみな役者である」というテーマを軸に構成された。これまで“小説を音楽にする”ことをコンセプトに活動してきたYOASOBIにとっても新境地であり、コンポーザーのAyaseが初めてボーカルとして参加する特別な楽曲となる。初回放送内で音源が解禁される予定で、ドラマの世界観と楽曲がどのように融合するのか期待が高まっている。
都内で行われた完成披露試写会では、三谷氏と菅田をはじめとするキャスト陣が登壇。イベント終盤にはYOASOBIがスクリーンに登場し、サプライズで主題歌提供を発表。会場は歓声と拍手に包まれ、観客の熱気が一気に高まった。
YOASOBIは「音楽という形でこの作品に関われて光栄。台本を何度も読み、レコーディングや歌詞を試行錯誤しながら完成させた楽曲です。今の私たちなりの答えを形にできたと思います。ぜひドラマと一緒に楽しんでください」とコメント。制作陣からも「スタイリッシュでありながら人間の泥臭さを感じさせる楽曲」と高い評価が寄せられている。
ドラマの放送開始とともに初披露される『劇上』は、物語に命を吹き込むだけでなく、YOASOBI自身の音楽活動にとっても新たな挑戦を象徴する一曲。1984年の渋谷の若者たちが織りなすドラマと共に、楽曲がどのように響き合うのか大きな注目を集めている。
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