つかこうへい戦後80年に問う 革命ミュージカル『新・幕末純情伝』が2025年8月8日~8月24日、東京・紀伊國屋ホールにて上演される。

 劇作家・つかこうへいの名作「幕末純情伝」は、新撰組の沖田総司が実は女だったというユニークな着想のもと、1989年8月に PARCO劇場にて幕を上げた。同作は初の“ミュージカル”として上演され、幕末の混沌の中で、ひとりの少女が“女であること”を武器に時代を駆け抜ける壮絶で痛切な愛と革命の物語が描かれる。

 8日にはゲネプロ前に舞台挨拶が行われた。

 2025年6月にAKB48を卒業し同作が舞台単独初主演となる沖田総司役の村山彩希は「稽古期間中、右も左も分からない私をキャストのみなさんが言葉だったり背中で教えてくれて、今ここに立てているなと思っています」とキャスト陣に感謝。「沖田総司を全力で演じたいなと思います」と目を輝かせた。

 村山の様子で印象的だったことについて、坂本龍馬役の百名ヒロキは、公演期間中1日の中で2公演を行う日があることを紹介し、演出の岡村俊一氏が通し稽古を2回やりたいと思う人がいるかどうか尋ねたところ、誰も手を挙げなかったことを振り返った。ただ、「村山さんだけ、『えっ? しないんですか?』ってめちゃくちゃしたそうにしてて。『私、一人でもするんで』とか言ってて。すごいなと思って」と村山の様子を明かした。結局、通し稽古を2回行ったことはあったそうだが、百名は「村山さんのガッツはすごいなと思いました」と絶賛。

 土方歳三役の柳下大も「村山さんの集中力や体力がすごくて、(居残りの稽古にも付き合って)見ていたいといいますか、そういう空気を作ってくださっていた座長だったのかなということがすごく印象に残っています」と述懐。

 キャスト陣から絶賛の声を浴びた村山は、ひたすら恐縮していた。

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