気になる話題を現場から「藤原が行く」。今回は、青森県内のスーパーなど10店舗を周り、コメの販売価格を独自に調べてきました。

一方で、備蓄米を1800円程度で販売する動きも出てきました。備蓄米を安く放出する動きに対し、生産者からはある懸念が聞こえてきました。

止まらない、コメの価格高騰。

農水省が5月26日に発表したコメの価格は5キロあたり4285円。17円値上がりとなり2週連続で過去最高を更新しました。

今、青森県内でコメはいくらで販売されているのか?県内10店舗を独自調査しました。

【藤原祐輝アナウンサー】
「こちらのお店では、まっしぐらとはれわたりが3758円、4082円でした、それぞれ5キロ入り2袋ずつ店頭には並んでいました」
「こちらのお店では、まっしぐら、はれわたりが4191円、青天の霹靂は4623円でした」

県内のスーパーなど10店舗を調べた平均は…。

まっしぐらは3772円、はれわたりが3810円、青天の霹靂が4220円。

最安値ははれわたりの3499円。最高値は青天の霹靂で4623円。

その差は1124円でした。

そんな中、政府が起爆剤として推し進めるのが備蓄米の随意契約。

【小泉農水大臣】
「今まで店頭価格で2000円程度でありました、令和3年のものになれば、今のところの見込みで言うと1800円程度のものになるのではないかと、5キロで」

この動きに生産者の反応は…。

【黒石市の生産者 信平拓馬さん】
「やっとコメも良くなってきたというところがあったので、なんで今の時期に下げるのかなという不安はありますね」

そう話すのは黒石市の生産者信平拓馬さん。関東からもコメに関する問い合わせがあるといいますが、今後の価格について全く予想がつかないと話します。

【黒石市の生産者 信平拓馬さん】
「去年ぐらいが一番ベストかな、おととしとかは作れば作った分赤字というぐらいコメが安かったので」

コメの生産から販売までを行っているライスボーイの工藤隆正社長です。

備蓄米の放出についてこんな懸念を抱いていました。

【ライスボーイ 工藤隆正社長】
「2021年産なのでちょっと匂いとか味とかどうなのかと、潤沢にあるわけでもないし、これを出してしまうとあと国にはコメがないので、今後コメが不作になった場合、大変なことが起きるんじゃないですかね」

次の随意契約で放出される備蓄米は4年前のもの。いわゆる「古古古米」です。

主食用米だけでなく、家畜のえさとなる飼料米も作っている工藤さん。人より家畜が新しいものを食べることに矛盾を感じました。

【ライスボーイ 工藤隆正社長】
「私はびっくりしました、人間よりもいいコメ食べるんだって」

【藤原アナ】
「ちょっと不思議な現象になってますよね」

今後、コメの価格はどうなっていくのでしょうか…。

【ライスボーイ 工藤隆正社長】
「他県でも概算金出しているし、今1俵当たり3万円という声も聞こえてきているので、また同じなんですよ、5キロで4000円とかそういう値段になってしまうので」

コメの価格はそこまで下がらないと予想する工藤さん。一方で、米不足と価格高騰を受け、県内でも主食用米の生産に転換する動きが活発化していることについては…。

【ライスボーイ 工藤隆正社長】
「皆主食用米にまわるので、コメがだぶつくんじゃないですか、絶対だぶつきますよ、その時に国は備蓄米ないんだから早急に買ってもらいたい」

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