障害を持つ息子
ある日感じた違和感
元アイドルレスラー
愛川ゆず季さんの葛藤
アイドルレスラーとして一世を風靡した愛川ゆず季さん。
2013年の現役引退後に結婚し、一人の子宝にも恵まれた。
しかし、ある日感じた違和感
1歳をすぎた頃、何も面白いことをしていないのに息子が爆笑し始めたんです。
そこで『え?』って思ったのが最初でした
2歳を越えた頃からは、今まで話していた言葉が突然出なくなり、
言葉が消えていくような状態になったという。
こだわりの強さや逆手でバイバイをするといった特徴も現われ、
調べてみると、自閉症だった。
言葉の発達が遅れている分、
息子は体で感情を表現するしかなく、
その葛藤は噛みつきという形で現われ、
周囲の友だちにも危害を与えるようになってしまう。
そのため、
子ども同士のつながりで できるはずのママ友もできなかったという。
光が見え始めたのが、
周囲に息子の自閉症をオープンに事がキッカケで、
周りに頼ることができるようになった事。
以前は息子の症状を『治す』『止める』ということに全力投球していたが、
ありのままを受け入れてみると見えてくるものがあった。息子の個性や可愛さだ。
悩んでも息子の成長を早めることはできない。
考えた末にたどり着いたのが
「息子のやりたいことをサポートする。“好き”を伸ばす」という育児のスタンスだった。
さらに大事にしたのは息子に悪い経験をさせないこと。
他の子どもに噛みつくなどのケースは、
事前に止めるという介入を地道に続けていった。
トラブルを未然に防ぎながら、愛情表現も欠かさない。
息子の個性を受け入れ、
以前ほど他の子どもと比べることはなくなった。
今は障害だとは思っていなくて、個性が強い子だと受け入れています。
そんな中で愛川さんは、息子の障害をオープンにすることを大切だと思ったという。
それは自身がサポートを受けるためだけでなく、
同じように悩んでいる人が救われると信じているから。
「自分が悩んでいる時、
自閉症について発信している人や明るい情報がなかったのが不安を大きくさせました。
だから私たち親子の日常を、明るい情報として発信できたらいいのかなと思います。
同じ境遇の親御さんには、まずは目の前の子どもを可愛いと思って、愛情を注いでほしいですね」
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