能登半島穴水町出身の広告ディレクター伊藤雅克さんが高校生の頃から30年にわたって集めた貴重なホーロー看板のコレクションを一同に展示する企画展です。これだけの量が展示されていて無料!令和7年5月26日まで開催しています。

ホーロー看板といえば、ボンカレー、オロナイン軟膏、アース渦巻き、ハイアース、オロナミンC、キンチョール、イカリソースなどが印象的です。昭和生まれの人にはきっと馴染み深いでしょう。

太腿をあらわにした由美かおるには子ども心に大人の色気を感じてドキドキした覚えがあります。アース渦巻きの由美かおるの看板と強力殺虫剤の水原弘の看板はいつもセットで貼ってあったので夫婦だと信じで疑いませんでした。オロナミンCの看板に出てくる大村崑はなぜかいつもメガネがずり落ちていました。

今回の展示は、カルピス、キャラメル、ソース、カレー、たばこ、足袋、石鹸、ガソリン、車など種類も豊富です。中には淋病(りんびょう)の特効薬などのホーロー看板も展示してあり当時の世相をよく反映しています。個人的には「たこの吸出し」は家にあったのでとても懐かしく感じました。

ホーロー看板が誕生したのは明治20(1887)年ごろといいますからずいぶん歴史があります。昭和期には主に屋外での宣伝看板として広く利用されました。人や車がよく通る国道や県道沿いの木造住宅や土蔵の壁に数枚まとめてり貼り付けてありました。

表面がガラス質の塗料で仕上げられているホーロー看板は耐候性(素材が太陽光や雨、温度変化などの自然環境に耐えられる性質)に優れているため、時間の経過とともにあまり色褪せません。そのため、半世紀以上屋外で風雨にさらされていても当時の色を残したままです。

カラーテレビの普及とともに昭和50(1975)年ごろからホーロー看板は徐々に姿を消していきましたが、今でも郊外に残る木造住宅の壁で時々みかけます。

※伊藤雅克さんは2019年に47歳という若さで亡くなられました。

【観光情報】
伊那創造館:伊那市荒井3520
※駐車場はありません。駅前近くに「いなっせ」の駐車場があるのでそちらをご利用ください。1時間無料です。駐車券を創造館1F受付で提示すると無料にしてくれます。駐車場からは徒歩10分ほどです。

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