愛らしい笑顔と“ぶりっ子キャラ”でお茶の間に親しまれてきたさとう珠緒。しかし、その笑顔の裏には、誰も知らないもう一つの顔があった——。
幼い頃から心惹かれた美輪明宏の舞台、そして講演会で受けた言葉は、彼女の心に深く刻まれていた。だが、芸能界に足を踏み入れた彼女は、求められる役割を演じるうちに、本当の自分を心の奥へと閉じ込めてしまう。いつしか、冷静で知的な青のオーラ、情熱的で頑固な赤のオーラ、そして英知を象徴する金のオーラは、表に出ることなく彼女の内側で静かに光を放つだけになった。
だが『オーラの泉』の舞台で、彼女の魂は再び語り始める。
「生まれ変わるなら、大富豪の恋人に——」
その言葉の奥には、過去世の記憶が影を落としていた。かつてヨーロッパの青年として生きた彼女の魂は、法律や天文学を極めるも、才能の重みに押し潰され、最後には自ら命を絶った——。その記憶が今世の彼女に「能ある鷹は爪を隠す」生き方を選ばせたのだ。自分を押し殺し、求められる役割を演じ続けることで、心の奥に潜む狂気から逃れていた。だが、その代償として、本当の自分を見失ってしまう。
彼女を守護するのは、家庭を守り己を律した武家の奥方、そして霊媒の力を持つ巫女。二人の守護霊は、常に彼女に自立と感性の力を授けてきた。そして今——彼女の魂に「転機」の時が訪れていた。もう役割に縛られる必要はない。これからは、知性と情熱を隠さずに生きるべきだと。
月の満ち欠けに心を重ね、本に囲まれて静かに過ごす時間に癒される彼女の本質は、決して一つの枠には収まらない。恋愛においても、若き日の内面重視から、今は美しさに心を惹かれる。束縛を嫌い、結婚よりも自由な恋愛を望むのも、魂が選んだ生き方だ。
だが、彼女はもう迷わない。前世の過ちを繰り返すことはない。光と闇の狭間を知った魂だからこそ、これからは光の中で自分を輝かせる。心の奥に封じた「本当の自分」が、今、仮面を脱ぎ捨てようとしている——。
その瞬間を、あなたも見届けてほしい。
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