バニラな毎日』永作博美、木戸大聖演じる“静”との距離に戸惑うも「人懐っこくて子犬みたいでかわいい」
木曜22時45分から放送されている。今回、料理研究家・佐渡谷真奈美を演じるのインタビューが到着した。 今作は、賀十つばさの原作「バニラな毎日」「」をドラマ化したスイーツ・ヒューマンドラマ。白井葵(蓮佛美沙子)は、パティシエとしての修業を積み、大阪で、夢だったこだわりの洋菓子店を開いた。しかし、経営はうまくいかず、店を閉じることに。 そこへ現れたのは、クセの強い料理研究家、佐渡谷真奈美(永作博美)。閉店した白井の店の厨房で、“たった一人のためのお菓子教室”を開くという。渋々、協力する白井。不思議なお菓子教室にやってくる生徒は、それぞれに心に痛みを抱えた人たちだった。お菓子を作り、味わう時間が、孤独な心を優しく包み込んでいく。 今回、料理研究家、佐渡谷真奈美を演じる永作博美のインタビューが到着した。 ──物語が進むにつれて、白井さんと佐渡谷さんの関係はどのように変化してきていると思いますか? 永作 白井さん、だいぶ佐渡谷式に慣れてきましたね(笑)。しぶしぶでも一緒にいるうちに、佐渡谷さんの気持ちがなんとなく届いて、白井さんの何かが少しずつ溶けていっていると思います。白井さんのセリフに「(佐渡谷さん)お母さんみたい」とありましたが(4週第16回)、二人は不思議な関係です。 他人ですが、たまにはお母さん、たまにはお姉さん、たまには同志みたいな立ち位置を自由自在に行き来できるのが佐渡谷さんだと思うんです。もうどの立ち位置にいても、どこからでも、ただただ、応援してるっていう(笑)。その奇想天外さを私は楽しませてもらっています。 それから、佐渡谷さんは「この味が好き!もう唯一無二!すごい!」と感じた瞬間、作り手に絶大な興味を持ってしまうんでしょうね。白井さんの味にほれているし、佐渡谷さん自身も調理に関して白井さんとはまた違うスペシャリストでストイックなので、そういう根本の精神が2人を引き合わせたのではないかと。 性格は正反対だけど「味の追求」の部分が一致していて、お互いそれを言葉にはしないけどなんとなくひかれ合っているんだと思います。この友情でもなく同志でもなく、師弟でもない関係をお互いに唯一無二だと思える、その感じがまたいいなと思います。静くん(木戸大聖)と佐渡谷さんの関係について。 永作 最初に台本を読んだとき、静くんと佐渡谷さんの距離感の近さに、「これはどういうことなんだろう?」と思っていたんです。でも実際にお芝居をしてみると、静くんって人懐っこくて子犬みたいでかわいいんですよ(笑)。甘え上手でもあるから、この感じだったら佐渡谷さんがかわいがっていてもおかしくないなと思えました。佐渡谷さんはいろんな人の面倒をみていますから、「この子なんかなついてくるな、甘えてくるな」と思って、静くんの面倒も見始めたんだと思います。 ──お菓子教室にはいろんな人が来ますが、特に印象的だったのは? 永作 結杏ちゃん(和合由依)の回(4週)ですね。あそこもまた佐渡谷さんがまた最後1人で全部しゃべっているから、台本を読んでいる段階からどうやって成立させようかと悩みました。でも、悩んだ結果、「成立しないこともある!」と思えたんですよね。大丈夫だよと発信してくれている人がいる、優しく見守ってくれている人がいる、それをとても強く感じられる回だと思います。 問題が解決して「よかったよかった!」という感じではないけれど、「あしたも晴れそう」とか「今日も気持ちよく寝られそう」みたいな心持ちにはなれる。人って、ほんのちょっとのことで下を向いちゃうんです。でもだからこそほんのちょっとのことで前にも向ける。その“ほんのちょっと”がいっぱい隠れている作品だし、結杏ちゃんの回は特にそうだったと思います。 ──今後の見どころと視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。 永作 やっぱりここからは、白井さん、静くん、そして佐渡谷さんそれぞれがどんな道をたどっていくのかが見どころです。見ていたら気になって自然と注目しちゃうと思います。それぞれが自分の壁とどう戦って前に進んでいくのか、凸凹(でこぼこ)も含めてじっくり丁寧に撮っているのでぜひ最後までご覧ください。 三人とも夢をしっかり追いかけているので、ドラマを見終わったら、観てる方の壁だと思ってたものもうっすらと透けてきて、なんだ…そっちも変わらない空気が流れているのかと、そんな安心感と一歩踏み出す勇気に変わるといいなと思っています。きっと昨日よりもすっきりと快眠につながると信じています(笑)。
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