2025年2月26日(水)に発売される加藤シゲアキさんの小説『ミアキス・シンフォニー』。2018年から22年まで全16回にわたり雑誌『anan』で掲載された連載に大幅な加筆修正を加えた本書。ほぼ1年に及ぶ改稿作業を終え、加藤さんが今思うことを語ってくれました。
▼公式X
https://x.com/miacis_symphony
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https://ananweb.jp/premium/miacis-symphony/
【ミアキス・シンフォニー あらすじ】
ぬいぐるみにしか本音を吐露できない少女、生真面目な大学教員、人付き合いに自信を持てない弁護士、謎に包まれた料理人…。犬と猫の祖先と言われる動物・ミアキスからさまざまな生物が進化して分岐していくように、さまざまな登場人物たちの物語が描かれる。
【加藤シゲアキさん コメント】
「ミアキス・シンフォニー」の連載が始まったのは2018年4月でした。あれから刊行まで7年弱。作家人生で最も時間がかかった作品です。その間、世界も社会も、私に関しても個人としても作家としても、ありとあらゆることがありました。
連載を終えてもなお改稿を続け、刊行までの時間をさらに要したのは、なにを書くべきか私が迷い続けたからです。完成するのか不安でしたが、私はふと思いました。迷い続けたまま終わらせてもいいんじゃないか、と。
小説とは常々、答えではなく問いだと考えています。そしてこの小説のテーマのひとつでもある「愛」もまた、問いなのではないかと、書きながら感じました。そう気付くとすらすらと書き進めることができ、私はついに「了」という文字を入力しました。
書き上げた今はすがすがしく、愛に満たされた気分です。最高のものができたと、空に向かって叫びたいほどです。さまざまな人物が現れるこの群像劇が、読者にどう読まれるのか楽しみで仕方ありません。この作品は、私をまた新たな境地に連れていってくれました。どうか多くの方に手に取ってもらえることを願っています。
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