6月5日は「世界環境デー」。猛暑や豪雨など、異常気象が深刻な問題となる中、農作物にも大きな影響が出ています。試行錯誤を続ける野菜農家を取材しました。

■気象危機に気象予報士らが共同声明

国連大学に集まっていたのは、テレビ各局で活躍する気象予報士たち。

気象予報士 井田寛子さん
「気候変動問題について気象予報士ももっと知見を高め、そして言及を増やしていくべき」

気候変動問題の解決に向けた共同声明を発表しました。

気象予報士 森田正光さん
「気象とか気候とか、地球全体に起きていることはスルーしてはいけないことだと思っています。例えば水温が1度上がると、水蒸気の量が7%増えて雨がそれだけ増えるみたいな、定量的に証拠立てて伝えることができたらと思っています」

■異常気象で去年は「150万円」損失も

地球温暖化による異常気象は、私たちの生活を脅かす深刻な問題です。

野菜農園を訪ねると…

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男さん
「これも明らかに熱の影響を受けてしまっていて、割れてしまう」

暑さの影響で、ニンジンが割れてしまっていました。

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男さん
「6月に入ってから、かなり野菜に影響が出てきていますね」

トラウデン直美さん
「しかも、これだけ暑かったら乾いちゃいますよね。すごいグニョ、グニョしてますね」

異変は、他の野菜・レタスにも…

トラウデン直美さん
「かなり立派に大きく育っているように見えますけれども?」

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男さん
「どうしてもこの、『とう立ち』という現象が起きちゃう」

順調に成長したレタスは綺麗な球体をしていますが、こちらのレタスは高温が続いた影響で、茎が伸びてしまっています。

農林水産省によると、2023年の自然災害による農林水産業の被害額は2358億円。
こちらの農園も2023年、約150万円の損失があったそうです。

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男さん
「自然相手なので、こればっかりは本当に気持ちを切り替えていくしかないですね」

■「暑さに強い野菜を」農園が対策

そこで思いついた対策が…

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男さん
「東南アジア原産の赤いスイートコーン『大和ルージュ』という品種が2年くらい前から入ってきて」

“暑さに強い野菜”を育てることにしました。

もうすぐ夏本番。野菜農園では試行錯誤が続いています。

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男さん
「これだけ35度超えてきちゃうと今までの野菜は対応できないので、もうどんどん勉強していかなきゃダメですよね。生き残る作物を選別してダメなものは作らないということじゃないですかね。無理をしないで」

トラウデン直美さん:
人間がいただくためにも、どの作物が生き残っていけるか研究していかないといけないのだなと感じました。冬も暖かいから、夏野菜が冬に育ってしまう可能性もあるとおっしゃっていたので、“旬”という概念がなくなってしまうのかなということも、なんだか悲しい気持ちになる取材でした。

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