お年寄りが集団で暮らす高齢者施設。
コロナの第8波が続く中、季節性のインフルエンザも警報級に。
お年寄りの命を預かる介護の現場は、気の抜けない日々が続いています。
TNCの番組に出演している、フリーアナウンサーの小野彩香さん。
第8波がピークだった年末に病院にかかり、医師の診断に戸惑ったといいます。
▼小野彩香さん
「微熱から始まって、一時ちょっと寒気がするまで熱が出まして、最高38度5分くらいまで(熱が)上がりました。正直そのときはただの風邪だと思っていたので(医師の診断に)『え?』って戸惑いと驚きと」
医師が下した診断は、「フルロナ」と呼ばれる季節性インフルエンザと新型コロナの同時感染でした。
インフルの治療薬とコロナの症状を抑える薬を処方され、7日間の自宅療養となりました。
▼小野彩香さん
「普段私もかなり健康に気を遣っていますし、(コロナもインフルも)きっとどなたでもかかる可能性があるウイルスだと思う」
コロナ感染の「第8波」が続く中、流行が急拡大している季節性のインフルエンザ。
重症化も懸念される同時流行が福岡でも本格化し、医療現場にも変化が現れています。
▼やまもとホームクリニック 山本希治 院長
「コロナの方はPCR検査をかけても陰性、大丈夫だったんですけど、インフルエンザのほうが(陽性と)出ました」
コロナ対策の強化もあって、おととし、去年と目立った流行が無かったインフルエンザですが、今シーズンは急速に感染者が増えています。
▼福岡市医師会 中山英樹 常任理事(2月1日)
「1週間1週間、インフルエンザの患者が増えていまして、子供に関しては(感染者数が)逆転していて、コロナが出る数が減っていって、インフルの数が増えている」
福岡市ではコロナとの逆転現象が起きているというインフルエンザ。
市内では、2月2日までに66の小中学校などで111クラスが学級閉鎖となっています。
1月23日から29日の感染者の報告数は、1医療機関あたり「31.94」人と、警報レベルの30人を超えています。
警報レベルを超えるのは約4年ぶりです。
コロナの第8波が続く中、猛威をふるい始めたインフルエンザ。
高齢者が集団で暮らす介護の現場は、警戒を強めています。
▼川崎ニュース
「そこまで厳しくするのはどういう背景ですか?施設として」
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「もともと基礎疾患がある高齢者ですので、感染症に感染することで命の危険が出てくる」
高齢者の「命」を預かる最前線の厳重な感染対策とは―。
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「ここから先はレッドゾーンで」
コロナ感染の第8波が続く中、流行が急拡大している季節性のインフルエンザ。
高齢者が集団で暮らす介護の現場は、警戒を強めています。
福岡市早良区にある特別養護老人ホームでは、入所している60代から90代の約60人全員が、糖尿病や心不全といった基礎疾患を抱えています。
▼介護職員
「おいしいですか?」
感染の第8波は年末年始にピークとなり、施設は当時、それまでなかった厳戒態勢を取っていました。
約50人が24時間態勢で介護と感染予防にあたっていましたが、年末に初めて、新型コロナの集団感染「クラスター」が起きてしまいました。
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「職員・入居者あわせて31人が罹患しまして、職員も足りない状況でしたので、われわれ事務方からも介護職が足りないので、何人かフォローに入った」
年末年始にあわせて21人の入所者と職員10人がコロナに感染。
家族との面会もストップし対策を強化していましたが、クラスターを防ぐことはできませんでした。
これを教訓に施設は、さらに厳重な対策を講じました。
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「ここから向こうが居室のエリアで、20人の居室があるんですが、今回感染が発生していますので、ここから向こうは『レッドゾーン』という扱い」
感染者が生活している居室エリアを出入口で仕切り、防護服を着た専任の職員だけが入れる「レッドゾーン」としました。
動線を分けることで、職員同士の接触を避け、クラスターの防止を図りました。
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「(職員同士の)対面でのコミュニケーションというのはほぼ取れない状況です。全て内線電話と社内メールでやりとりする形ですね」
入所者に食事を届ける「配膳車」も、レッドゾーンには入ることができません。
使い捨て容器につぎ分けた食事をビニール袋に入れ、段ボール箱にまとめて玄関から一旦、外へ。
非常時のみに使う階段をのぼって…
2階にあるレッドゾーンのベランダに到着しました。
並んだテーブルに1つ1つ食事を置いて合図をすると…
レッドゾーンを担当する専任の介護職員が出てきて、いわゆる「置き配」の形で食事を受け取りました。
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「現場のスタッフは、一番感染の危険の隣あわせの中で頑張ってくれていますので」
厳戒態勢が取られていた1月中旬から約2週間、再び施設を取材しました。
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「1月22日に全員の陰性確認がとれまして、保健所の方に収束宣言をいただきました」
入所者全員の「コロナ陰性」が確認され、厳戒態勢は解除されていました。
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「この先が居住エリアになるんですが、ここから先がレッドゾーンで立ち入り禁止だった」
2週間前に取り付けられていた仕切りのカーテンは、今は取り外されていますが、警戒が完全に緩んだ訳ではありません。
▼川崎キャスター
「居住エリアは部外者は入ることはできない?」
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「もう我々従業員のみと」
いまも家族との面会を含めて外部との接触をストップし、ウイルスを持ち込ませない対策を続けています。
そしていま、最も警戒しているのが、急速に流行が広がるインフルエンザです。
▼川崎キャスター
「インフルがこれだけ流行期に入ったので、インフルもクラスターが起きた場合どうする?」
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「(コロナと)同等の対応でやっていく方向で考えています」
▼川崎キャスター
「レッドゾーンも設けますか?」
▼次郎丸の里 藤井雅美 施設長
「設けると思います」
▼川崎キャスター
「そこまで厳しくするのはどういう背景?」
▼藤井さん
「もともと基礎疾患がある高齢者ですので、感染症に感染することで、命の危険が出てきますので」
コロナ感染の第8波がピークを過ぎる一方で、急拡大するインフルエンザ。
重症化のリスクが高い高齢者の命を預かる最前線の現場では、気が抜けない日々が続いています。
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