【奈良県・葛城市 當麻寺】極楽は、遠くへ行く場所ではなかった|にほん、小さな旅話

奈良県葛城市にある、當麻寺(たいまでら)。
飛鳥と奈良を結ぶ古い道の上に建ち、千年以上にわたって祈りを受けとめてきた寺です。

當麻寺には、「當麻曼荼羅(たいままんだら)」と呼ばれる一枚の図が伝えられています。
それは、極楽浄土の世界を細部まで描いたもの。

この寺には、中将姫という女性の名も残されています。
すべてを捨て、祈りの中に生きたと語られる人。
伝説では、彼女の祈りによって、一夜にして曼荼羅が織り上げられたとも伝えられています。

極楽とは、死後に行く場所ではなく、
「こう在りたい」と願われた生き方の姿だったのかもしれません。

春になると、境内には花がひらき、
やわらかな光が、堂と伽藍を包みます。

當麻寺。
それは、極楽を願った場所であり、
人生を整えようとしてきた場所。

にほん、小さな旅話。

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