新潟県三条市 / 250602🖊️密やかな体温

新潟県三条市中野原 / 250602
「新潟県三条市中野原。守門岳を望む山あいの静寂と、豊かな緑に包まれたこの地を舞台に、熱を帯びた男女の情景を描きます。」

### 序:山鳴りの静寂

中野原の夕暮れは、濃密な緑の匂いから始まる。
八木ヶ鼻の険しい岩壁が夕日に赤く染まり、五十嵐川のせせらぎが遠く響く中、そのログハウスのテラスには、下界とは切り離された濃密な沈黙が流れていた。

直樹(なおき)は、隣に立つ真由(まゆ)の柔らかな肩に手を置いた。薄手のシフォンブラウス越しに伝わる彼女の体温は、三条の冷涼な夕風とは対照的に、驚くほど熱を帯びている。

### 破:指先の追憶

「ねえ、ここは時間が止まっているみたい」

真由の声はかすかに震えていた。彼女が振り返った瞬間、二人の視線が絡み合う。直樹の指先が、彼女のうなじから耳の後ろへと、なぞるように滑った。鍛冶の街・三条の職人が丹精込めて打った刃物のように、鋭く、それでいて繊細な熱情が二人の間に火を灯す。

直樹は彼女の腰を引き寄せ、その唇を奪った。それは、長い間飢えていた者同士が互いの存在を確かめ合うような、深く、貪るような口づけだった。真由の指が直樹のシャツのボタンに震えながら掛かり、一つ、また一つと、理性という名の枷(かせ)を解いていく。

### 急:情熱の奔流

開け放たれた窓から、湿り気を帯びた夜の森の香りが流れ込む。
室内の微かな明かりの中、重なり合う二人のシルエットは、まるで一つの生き物のように脈打っていた。

肌と肌が触れ合うたびに、火花が散るような衝撃が走る。直樹の逞しい腕が真由の背中を抱きすくめ、彼女は快楽の波に呑まれながら、彼の名前を何度も熱く吐息に混ぜて呼んだ。

「もっと……壊れるくらいに」

真由の熱い囁きが、直樹の理性を完全に焼き尽くした。外の闇は深まり、中野原の山々は二人を隠す繭(まゆ)となる。そこにあるのは、社会的な肩書きも、明日への不安も排除された、純粋で剥き出しの「生」の躍動だけだった。

### 結:静かな余韻

嵐のような情熱が過ぎ去った後、二人はシーツの海の中で重なり合ったまま、互いの鼓動を聞いていた。
窓の外では、虫の音が静かに響いている。

「また、ここに来よう」

直樹が彼女の額にそっと唇を寄せると、真由は満足げに瞳を閉じ、彼の手を強く握り返した。中野原の夜は、二人の秘密を深く、優しく飲み込んでいった。

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