【石部神社】三重県いなべ市大安町石榑南にある鬱蒼とした参道の神社⛩️
【石部神社】⛩️
【創建】不詳
【祭神】天日方奇日方命
大物主神 天児屋根命 誉田和気命
市杵島姫命 火産霊命 大山津見命
【由緒】
この神社は石榑南の氏神さまとして、古来より「山王さん」と呼ばれて崇敬されてまいりました。
昭和二十七年八月(一九五二年)に建立された入口の大きな石の鳥居をくぐりますと、長さ二百メートルに及ぶ参道があります。
巨樹が天を仰ぎ、社殿も又、天然の社叢におおわれ、神域は神神しくいなべ市内においては屈指の古社の趣があるといわれています。
境内の北より南に流れる小川には石のそり橋(太鼓橋)がかかり、その手前の灯籠は大安町最古のものであるといわれています。
拝殿前の手洗い石は、大正の御大典を記念して字 尾の井平(雨乞い地蔵さんの北西あたり)から氏子の方々が、人力で音頭をとりながら、何日もかけて曳いたといわれております。
又その右側には山の神の神号石が移されています。
平安時代の前期醍醐天皇延長五年(九二七年)に成立した延喜式律令の神明帳に「朝明郡二十四座の内に石部神社二座」と記載されている。
いわゆる延喜式内社で以来長い歴史を刻んでおります。
明治三十九年(一九0六年)に建てられた鳥居の前の大きな石はこのことを示しております。
この地はもと朝明郡で員弁郡となったのは鎌倉時代以後で古くは石部と訓じ石部公の遠祖である子孫が石材の産地である石榑の地に住み、その祖神である「天日方奇日方命」と「大物主命」を祀ったのであります。
江戸時代には「山王権現」と呼ばれていたそうですが、今通称になっている「山王さん」はこの「山王権現」に由来しています。
明治四十二年(一九0九年)一月二十五・二十六日に次の諸社を石部神社に合祀いたしました。
(春日神社 八幡神社 火産霊社 厳島社 山神社)
合祀に伴って、他神社で行われていた「やほ松明」や「左義長」などの行事は現在行われていません。
しかし「どんど」は当石部神社の火祭りとして「こども会」を中心に毎年一月六日に引き続いて盛大に行われています。
終戦後社格は廃止(昭和二十一年・一九四六年)されて宗教法人となり神社本庁に属して今日に至っております。