懐かしい町並 明和町上野 三重県
伊勢参宮街道に沿った町並で、上から竹川・斎宮・上野・下有爾(明星)・新茶屋と続き小俣町明野に続いていた。この街道は天正16年(1588)蒲生氏郷によって付け替えられたものである。
街道筋には旅籠・茶屋が多く、旅籠では竹川の柳屋、斎宮の三木亭・浪花屋、上野の三田屋、新茶屋の秋田屋などがあった。茶屋では竹川の釜屋・櫛田屋、斎宮中町の白子屋、斎宮東町の道具屋、斎宮西堀木の和泉屋、竹川の伊勢屋、下郷の車屋、上野の小島屋・板屋、新茶屋の柳屋などがあり、特に和泉屋は本陣茶屋として有名であった。下有爾には茶屋女もおり、明星茶屋と称されて賑わっていた。
参宮客相手の土産物屋も多く、擬皮紙の煙草入れと菅傘は有名で竹川の竹八店、下有爾の山城屋・的屋、新茶屋の三忠店などがあった。またいずれの集落も街道筋に細長く並んだことから「フンドシ町」とも俗称されていた。
こうした参宮客で賑わった街道筋の町並は、今にその景観を残している。妻入り平入り、切り妻造り入り母屋造りといろいろと入り混じっているが、霧除けのオダレと多用された板壁の町並に特徴が有る。常夜灯、石の道標などが各所に残り、白装束で伊勢へ伊勢へと人々が向った光景が見えてくるような町並である。
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音楽:中北音楽研究所