大越鉉吉入植記念碑
カップに注がれたコーヒーの温もりを手に、
ふと、視線を上げる。
そこに佇む、大越鉉吉入植記念碑。
明治時代――
北海道の開拓政策の中で、
大越鉉吉は、ほとんど何もないこの地に、
最初の鍬を入れた一人だった。
厳しい冬、
拓ききれない荒野、
見えない未来。
それでも、踏みとどまり、
一歩ずつ、土地を耕し、暮らしを築いていった。
この碑に刻まれているのは、
声高な栄光ではない。
誰にも知られない、確かな歩み。
コーヒーの香りに包まれながら、
ただ、そっと敬意を払いたくなる。
この一歩が、
今へと続いている。