瀬戸内シーライン高速船『和加』 『ロイヤル千鳥』 双胴高速船 広島市南区宇品海岸1丁目13 広島港宇品旅客ターミナル ⑥番桟橋 #広島 #広島市 #広島港 #和加 #広島港 #江田島 #高速船
瀬戸内シーライン高速船『和加』 『ロイヤル千鳥』 双胴高速船 広島市南区宇品海岸1丁目13 広島港宇品旅客ターミナル ⑥番桟橋 #広島 #広島市 #広島港 #和加 #広島港 #江田島 #高速船 20240821 @akibingo
広島県の瀬戸内海には小さな島が多く、ローカルな航路がたくさんあります。フェリーあり、高速船あり、双胴高速船ありと、さまざまなタイプの船が毎日島の人の生活を運んでいます。
瀬戸内海汽船系列の瀬戸内シーライン(旧ファーストビーチ)の「和加」。
広島(宇品)-江田島小用港航路船
和加
客船
広島~江田島(切串・小用)
IMO番号 総トン数 49 トン
船舶番号 127263 全 長 21.83 m
信号符字 型 幅 4.70 m
型深さ 2.25 m
船 籍 日本 航海速力 21.0 kt
船籍港 広島 最高速力 kt
造船所 三保造船所 大阪 旅客定員 96 人
乗組員 人
竣工年月 1984.08 馬 力 1468 ps
出 力 1080 kw
船 主 瀬戸内シーライン
広島・今治高速船の広島(宇品)-今治航路船として就航
瀬戸内海汽船と三友汽船の共有船(瀬戸内海汽船70%、三友汽船30%)
後部客室延長により総トン数、定員増(時期不明、49.00G/T、96名)
瀬戸内海汽船が三友汽船の持ち分を購入、広島(宇品)-宮島航路へ就航(H10.6)
瀬戸内海汽船グループ広島湾内航路再編、ファーストビーチ設立、移籍(H13)
ファーストビーチ、瀬戸内シーラインへと社名変更、移籍(H23)
「ロイヤル千鳥」、元の鞘に収まったクラフトの物語
管理人は売船されていく旅客船をプロ野球選手に例えることがある。新造船の登場によって居場所を失ったり、橋の開通など外部要因から構想外となって放出されながらも国内でしぶとく生き残っている旅客船を見るたびに尊敬の念が湧いてくる。本船、「ロイヤル千鳥」もそのような一隻であり、その人生(船生か?)は波乱に満ちている。
本船は1993年、三保造船所大阪で誕生している。誕生時の船名は「わかしお」、瀬戸内海汽船グループの広島今治高速船が運航する広島(宇品)~今治航路に就航するために建造された79総トンの双胴高速船である。尚、本船の船主には広島(宇品)~大崎上島(明石)航路で「和加丸」を運航していた三友汽船がおり、その関係で三友汽船由来の”わか”と瀬戸内海汽船の客船に付けられてきた”しお”を組み合わせて船名にしたものと思われる。
本船はしまなみ海道開通に伴う航路縮小に伴い能美町(当時)へ売却、「ロイヤル千鳥」に改名している。能美町は広島(宇品)~能美島(中町)を結ぶ高速船航路を運航しており、僚船である「ニュー千鳥」(1993年、三保造船所大阪)、「スーパー千鳥」(1997年、三保造船所大阪)とサービスの均一化を図ることとなった。また、2004年に近隣の自治体と合併して江田島市となった後も市営での運航が続けられ、2010年には他の2隻と同じエンジンに換装されるなどしっかりと手入れもなされている。
その後、江田島市は赤字が続いていた航路の抜本的改善のためフェリーの廃止と高速船の公設民営化を進める事となる。船舶は江田島市所有のまま運航を民間に委託する公募を実施した結果2015年に瀬戸内海汽船グループの瀬戸内シーラインが指定管理者となり、高速船の運航を開始している。そして、本船は再度瀬戸内海汽船グループの一員となって今日も広島湾を疾走しているのである。経年の問題もあり江田島市で後継船の建造も検討されている様だが、もう暫くはその雄姿を見ることが出来るものと思われる。