第1676回「数字にまつわる話」2025/8/9【毎日の管長日記と呼吸瞑想】| 臨済宗円覚寺派管長 横田南嶺老師
[音楽] [音楽] おはようございます。8月の第1日曜日は 鎌倉FMに出かけて午前10時から 小午後午後まで生放送を務めてきました。 その前の日が年方新境の100年祭があっ たので夜遅くに鎌倉に帰りました。それで も翌朝はいつもの午前3時には目が覚め ますので5対当時108回を行いつもの ようにお勤めしていました。 ラジオでも村上さんがどんなに夜遅くても 3時に目が覚めるのですかと聞かれました ので目が覚めるというのではなく体の全 細胞が目覚めるのですとお答えしました。 実際にそんな感覚であります。夜遅い新 幹線で帰り寺に戻ったのは11時を過ぎて いましたが朝は3時であります。今回は 数時にまつわるエピソードというのが テーマとなっていました。演技のいい数字 であるとかラッキーナンバーというもの何 周年などという数字にまつわる話であり ます。お便りにはいろんな方が数字に まつわる話をしてくださっていました。私 はと言うと数字には全くこだわりがないの です。何番というのは仮につけた符号に 過ぎないと思ってその時その時の気持ちで 暮らしています。仏教に数字にまつわる話 はありますかと問われました。 6という数字がよく出るように思われます がと問われました。確かに6道とか6原光 という言葉があります。6道は地獄が鬼畜 省主羅人間天井の6つの世界です。この6 つの世界を倫廻するので六堂輪廻と言い ます。原密光とは施すこと、決まりを守る こと耐え忍ぶこと励むこと心を沈めること 正しく物事を見ることの6つであります。 京都には6原三というお寺もあります。 6原単大などという言葉も歴史に出てき ます。 しかし決して6だけではありません。も よく出てまいります。仏教都として大事な 発症というのがあります。正しい見解、 正しい支由正しい言葉、正しい行い、 正しい生活、正しい努力、正しい視念、 正しい精神統一の8つであります。それ から補ケ教が8巻よりできていて八軸の 名門などとも言われます。そして見ると それぞれの数字にも縁があるものです。 まず1は一心の1であります。一心会と いうのもあります。2は2体があります。 2種の心理を言います。将棋体と世族体と いう2つの心理を指します。将棋は最高の 意味対象あるいは目的の意で第1とも訳し ます。 それに対して世族は一般に認められた意見 や監修を意味します。最高の心理と世族の 心理です。3は何と言っても三房の3で あります。仏法層の3つは仏教とが皆より するものです。仏様と仏様の解かれた教え と三という教えを学ぶ教団の3つをより所 とするのです。三房員というのもあります 。諸業無上法無が値半弱場の3つの心理で あります。4は何と言っても死体であり ます。これは4つの心理であります。は 苦しみであること。苦しみの原因は活愛で あること。苦しみのそして苦しみの滅に 至る道の4つであります。それから三房員 に一切回復を加えると司法員となります。 その他にも四天皇死などがあります。5は 誤解があります。生き物の命を謝めない。 人のものを盗み取ることをしない。嘘偽り を言わない。男女の道を守る。お酒を飲ま ないの5つであります。それからご力と いうのもあります。信仰商人念前知恵の5 つであります。6は六原6道なのです。1 話というと七があります。これまでの己れ の現稿を注意深く思い起こすのが念。それ らを正しい知恵によってよく資料するのが 着方。 なく励むのが商人。心に喜びが生じるのが 木。喜ぶことによって身体が軽やかになる のが共 それにより心が安らかになり統一されるの が上あらゆる感情を離れた平等な態度が 達成されるのが社です。8は発症道なの です。9はクソ図というのがあります。人 がなくなってその死骸が変化していく様子 を分けて解いたものです。10は10腹光 があります。6ハ原光に方便癌地の四原光 を加えたものです。10回や従前もあり ます。10回というのは6度に消門円学 菩薩物を加えたものです。というように どの数にもそれぞれ縁があるものです。と いうことはどの数字に囚われることはない のです。村上さんはコロナ以来数字 に囚われすぎではないかとおっしゃってい ました。患者の数など毎日報道されていた ことを思い出します。血圧なども測ること も大事ですが、あまり数字にこだわっても どうかという気もします。数字を使わない で暮らすことはできませんので、数字を 用いながら数字に囚われない、こだわら ないのがよろしいかと思います。一郎選手 がアメリカメジャーリーグで3000本の アンダを達成した時にここがゴールでは なくあくまで通過点ですと言われたそう です。選手にしてみれば1台1打つのだと 思います。それが3000本にもなって 注目されたのであります。今年は後と言わ れます。周りを見ても戦争経験者に会う ことが少なくなりました。ラジオの生放送 でも村上さんにしても70代ですので戦後 のお生まれであります。それでも私などは まだ幼い頃には政のすぐそばに暴空号が 残っていたのを思い出しました。廃墟と なった屋敷に残っていたのでした。大きな 神社や人の集まるところではまだ商位軍人 さんの姿も見かけたものでした。広い服を 着て路上に座っておられました。中国残留 日本人個人について1980年代には 大きく報道されていました。残留日本人事 とは戦争の末期から終戦にかけて旧満州に 取り残され、中国の方に養育されていた 日本人の子供たちです。 81年に残留個児の肉探しを目的とした 日本政府による法日調査の派遣が始まった のでした。テレビや新聞で憎の再開シーン が繰り返し報道されていました。それも いつしかもう見ることはなくなってしまい ました。80年経ったということは実際に 体験した人の数が極めて減ってしまった ことを意味します。それだけに戦争の体験 をされた方の話をしっかり受け止めておく ことが大事だと話をしたのでした。それ から法ではお盆の話をしました。そして 前後の紹介では音信平等ということについ て話をして最後に坂村新民先生の市では お盆にまつわる市を3つ紹介して終わった のでありました。ラジオの生放送も9回を 数えました。村上さんが上手に司会進行を してくださいますので、安心して楽しく 進めることができるようになりました。 それでは姿勢と呼吸と整えてまいります。 まず両方の足で床をしっかりと踏み締めて この第地に支えられていることを感じて足 に力を入れてよし立ち上がるぞという 気持ちでお尻を5cmないし10cmほど と持ち上げていってストンと下ろします。 息を吸いながら肩をぎゅっと持ち上げて いって吐くと同時にストンとろします。 もう1度息を吸いながら肩をぎゅーっと 持ち上げていって白と同時にストロします 。 最初一息息を強く吐き出します。この時に はお腹の底に溜まっている空気も全部 吐き出してしまうつもりで、胸に抱えて いる思いやわいも全部吐き出してしまう つもりで口を開いて一息強く と吐き出して口を閉じますと鼻から新鮮な 空気がいっぱい入ってまいります。おその 下腹いっぱいに新しい空気が満ちてさらに 体の住み積みまで新しい空気が生き渡って いくのを感じながらありがたいな嬉しいな とこの思わず微笑みがこぼれてまいります 。こんな気持ちでその後は口を閉じてただ 鼻から息が出たり入ったりする様子を静か に見つめて座りましょう。 はい、ありがとうございます。どうぞ。 今日も良い1日でありますようにお祈りし ております。
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最後に一日のはじまりを整える、呼吸瞑想がございます。
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八月の第一日曜日は、鎌倉エフエムに出かけて、午前10時から正午まで生放送を務めてきました。
その前の日が念法眞教の百年祭があったので、夜遅くに鎌倉に帰りました。
それでも翌朝はいつもの午前三時には目が覚めますので、五体投地百八回を行い、いつものようにお勤めしていました。
ラジオでも村上さんが、どんなに夜遅くても三時に目が覚めるのですかと聞かれましたので、「目が覚めるというのではなく、身体の全細胞が目覚めるのです」とお答えしました。
実際にそんな感覚であります。
夜遅い新幹線で帰り、寺に戻ったのは十一時を過ぎていましたが、朝は三時であります。
今回は、数字にまつわるエピソードというのが、テーマとなっていました。
縁起のいい数字であるとか、ラッキーナンバーなどというもの、何周年などという数字にまつわる話であります。
お便りには、いろんな方が数字にまつわる話をしてくださっていました。
私はというと、数字には全くこだわりがないのです。
何番などというのは、仮につけた符号に過ぎないと思って、その時その時の気持ちで暮らしています。
仏教に数字にまつわる話はありますかと問われました。
「六」という数字がよく出るように思われますがと問われました。
たしかに六道とか六波羅蜜という言葉があります。
六道は、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の六つの世界です。
この六つの世界を輪廻するので、六道輪廻と言います。
六波羅蜜とは、施すこと、決まりを守ること、耐え忍ぶこと、勤め励むこと、心を静めること、正しく物事を見ることの六つであります。
京都には六波羅蜜寺というお寺もあります。
六波羅探題などいう言葉も歴史に出てきます。
しかし、決して六だけではありません。
「八」もよく出てまいります。
仏教徒として大事な八正道というのがあります。
正しい見解、正しい思惟、正しい言葉、正しい行い、正しい生活、正しい努力、正しい思念、正しい精神統一の八つであります。
それから『法華経』が八巻よりできていて、八軸の妙文などとも言われます。
そうしてみると、それぞれの数字にも縁があるものです。
まず一は、一心の一であります。
一心戒というのもあります。
二は「二諦」があります。
二種の真理をいいます。
勝義諦と世俗諦という二つの真理をさします。
勝義は最高の意味、対象あるいは目的の意で、第一義とも訳します。
これに対して世俗は、一般に認められた意見や慣習を意味します。
最高の真理と世俗の真理です。
三はなんといっても三宝の三であります。
仏法僧の三つは、仏教徒がみなよりどころとするものです。
仏様と、仏様の説かれた教えと、サンガという教えを学ぶ教団の三つをよりどころとするのです。
三法印というもあります。
諸行無常、諸法無我、涅槃寂静の三つの真理であります。
四はなんといっても四諦であります。
これは四つの真理であります。
世は苦しみであること、苦しみの原因は渇愛であること、苦しみの死滅、そして苦しみの滅に到る道の四つであります。
それから三法印に一切皆苦を加えると四法印となります。
その他にも四天王、四法界などがあります。
五は五戒があります。
生き物の命をあやめない、人のものを盗み取ることをしない、嘘偽りを言わない、男女の道を守る、お酒を飲まないの五つであります。
それから五力というのもあります。
信仰、精進、念、禅定、智慧の五つであります。
六は六波羅蜜、六道などです。
七はというと、七覚支があります。
これまでのおのれの言行を注意深く思い起こすのが念、それらを正しい智慧によってよく思量するのが択法、怠ることなく励むのが精進、心に喜びが生じるのが喜、喜ぶことによって身体が軽やかになるのが軽安、それにより心が安らかになり統一されるのが定、あらゆる感情を離れた平等な態度が達成されるのが捨です。
八は八正道などです。
九は九相図というのがあります。
人が亡くなって、その死骸が変化してゆく様子を九つに分けて説いたものです。
十は十波羅蜜があります。
六波羅蜜に、方便・願・力・智の四波羅蜜を加えたものです。
十戒や十善戒もあります。
十界というのは六道に、声聞、縁覚、菩薩、仏を加えたものです。
というようにどの数にもそれぞれ縁があるものです。
ということはどの数字にとらわれることはないのです。
村上さんはコロナ禍以来、数字にとらわれすぎではないかと仰っていました。
患者の数など毎日報道されていたことを思い出します。
血圧なども測ることも大事ですが、あまり数字にこだわってもどうかという気もします。
数字を使わないで暮らすことはできませんので、数字を用いながら、数字にとらわれない、こだわらないのがよろしいかと思います。
イチロー選手がアメリカメジャーリーグで三千本の安打を達成したときに、ここがゴールではなく、あくまで通過点ですと言われたそうです。
選手にしてみれば一打一打精一杯打つのだと思います。
それが三千本にもなって注目されたのであります。
今年は戦後八十年と言われます。
まわりをみても戦争経験者にあう事が少なくなりました。
ラジオの生放送でも村上さんにしても、七十代ですので戦後のお生まれであります。
それでも私などはまだ幼い頃には、生家のすぐそばに防空壕が残っていたのを思い出しました。
廃墟となった屋敷跡に残っていたのでした。
大きな神社や人の集まるところでは、まだ傷痍軍人さんの姿も見かけたものでした。
白い服を着て、路上に坐っておられました。
中国残留日本人孤児について、一九八〇年代には大きく報道されていました。
残留日本人孤児とは、戦争の末期から終戦にかけて、旧満州(中国東北部)に取り残され、中国の方に養育されていた日本人の子供達です。
一九八一年に残留孤児の肉親探しを目的とした日本政府による訪日調査の派遣が始まったのでした。
テレビや新聞で肉親との再会シーンが繰り返し報道されていました。
それも、いつしかもう見ることはなくってしまいました。
八十年経ったということは実際に体験した人の数が極めて減ってしまったことを意味します。
それだけに戦争の体験をされた方の話をしっかり受けとめておくことが大事だと話をしたのでした。
それから法話ではお盆の話をしました。
そして禅語の紹介では怨親平等ということについて話をして、最後に坂村真民先生の詩ではお盆にまつわるを詩を三つ紹介して終わったのでありました。
ラジオの生放送も九回を数えました。
村上さんが上手に司会進行をしてくださいますので、安心して楽しく進めることができるようになりました。
横田南嶺
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【サムネイル写真の募集】毎日の管長日記と呼吸瞑想
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