環状列石

鹿角市HPより抜粋https://www.city.kazuno.lg.jp/soshiki/shogaigakushu/oyustonecirclekan/gyomu/1/1/2188.html

大湯環状列石とは

大湯環状列石は、鹿角市十和田大湯字野中堂字万座に所在する2つの環状列石(野中堂環状列石、万座環状列石)を主体とする縄文時代後期(約4,000年前)の大規模な遺跡です。

発掘調査では、たくさんの遺構とともに多量の縄文土器、石器、土製品、石製品が出土しています。
土器は、後期前葉から中葉に作られたもので、一般的には「十腰内式土器」と呼ばれますが、花弁状の文様や、S字を横に連続して施文したものなどは「大湯式土器」とも呼ばれています。
縄文時代後期になると、用途に合わせたさまざまな形の土器が作られるようになります。
大湯環状列石で多く出土した「片口土器」もそのひとつで、この遺跡を代表するものです。
また、環状列石が作られたこの時期は、土偶、キノコ形土製品、動物形土製品、足形付土版などの土製品や、石棒、石刀などの石製品といった祭祀に関係するとみられる道具がたくさん作られます。
土偶や足形付土版は子孫繁栄や子どもの成長を祈り、キノコ形土製品、動物形土製品は豊作を祈り、感謝するマツリに使用されたものと考えられます。

大湯環状列石は、野中堂環状列石、万座環状列石の2つの環状列石によって構成される「集団墓」であるとともに、隣接する掘立柱建物や周囲から出土した祭祀の遺物などから、葬送儀礼や自然に対する畏敬の念を表す儀式を行った「祭祀施設」であったと考えられています。

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