下野佐野鎮座 朝日森天満宮 ”祭神は学問の神様・菅原道真公”
栃木県佐野市に鎮座する菅原道真公を祀る学問の神様です。
撫でたところにご利益がある「なで牛」や悪い事を嘘に替え開運を招くとされる「鷽替神事」を行っています。
1023年(治安3年) – 藤原秀郷の7代の孫足利家綱が冤罪を受けた際、天神の加護を受けて救われたため大宰府から天神を勧請したのが始まりとされる。当初は唐沢山の天神沢にあった。
1602年(慶長7年) – 現在地に移転。
1872年(明治5年) – 朝日森神社に改称、郷社に列する。のち、現在の名称に改称。
1937年(昭和12年) – 社殿建て替え。
1939年(昭和14年) – 県社に列する。
・天神様のなで牛
御祭神の菅原道真公が、承和12年(845年)乙丑の生れであること、エサを繰り返し嚙砕き消化することを学問になぞらえて可愛がられていたことなどから牛は、天神様(菅原道真公)の使いとされています。境内には、天神様のなで牛があります。耳元で願い事を唱えながら、自分の悪い部分と同じ箇所をやさしくなでると、なで牛に悪い部分が移って改善されるという御利益があると言われています。腰を痛めて杖をつきながら参拝にきた人が、なで牛の腰の部分をなでたところ、次の参拝の時には、腰の痛みがきえて杖を使わずに来たとの逸話があります。
・筆塚
こちらは、平成14年御祭神菅原道真公御神忌1100年祭を記念して奉納された筆塚です。学問の基礎である書を司る筆に対して、感謝と供養の意を込めて建てられました。筆塚の前にある石机に筆や短く使えなくなった鉛筆などを納めると供養をしてくれます。感謝の心を込め、一層の上達や学業成就を祈念して納めましょう!
・菅神廟碑(かんじんびょうひ)
御祭神である菅原道真公の徳をたたえ人々を啓蒙するために天明7年(1787年)に建てられた碑です。当時、祭事を奉仕していた松村広休などが、佐野に住んで学問を教えていた江戸の有名な陽明学者である中根東里先生に碑文を依頼してつくられました。
碑字は、約1200年前の中国の大書家である顔真卿(がんしんけい)の顔氏家廟碑(がんしかびょうひ)の拓本から須藤温が集字して、須藤茂永が建碑したものです。歴史的にも貴重で、佐野市指定史跡に指定されています。
・鷽替(うそかえ)神事
朝日森天満宮では、鷽替(うそかえ)神事を通年で行っています。鷽替神事は、前年にあった凶事・不運を嘘(鷽)とし、本年は幸運となることを祈念する全国の天満宮で行われている神事です。願事を書いた祈願書を張子の鷽に入れて、持ち帰って神棚に納めるか、神社に預けると1年間御神前において願事成就を祈願してくれます。
鷽は、頭が黒く、オスは頬から喉にかけて赤色がある野鳥で、蜂に襲われていた菅原道真公を鷽が退治したと言われています。鷽替を行うと鷽替記念御朱印を頂くことができます