第1432回「本日成道会」2024/12/8【毎日の管長日記と呼吸瞑想】| 臨済宗円覚寺派管長 横田南嶺老師

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最後に一日のはじまりを整える、呼吸瞑想がございます。
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本日は成道会であります。

成道会は、『仏教辞典』(岩波書店)には

「釈尊の成道を祝って行われる法会のこと。

わが国では、釈尊は12月(臘月)8日に成道したと伝えられているため、成道会を<臘八会(ろうはちえ)>ともいい、この日に行われるのが普通であるが、南方仏教ではウェーサク祭として、5月の満月の日に誕生・涅槃(ねはん)などと一緒に祝われている。」

と書かれています。

南方の仏教では、十二月八日ではないようなのです。

円覚寺では例年午前十時から法要を勤めますが、今年は第二日曜日の日曜説教と重なった為に、十時二十分から始める予定であります。

さて白隠禅師の臘八示衆の第七夜を読んでみます。

はじめに、

「第七夜示衆に曰く、一子出家すれば九族天に生ずと。

夫れ出家は須く真の出家を要すべし。

所謂真の出家とは大誓願を憤起し、勇猛精進にして直に命根を断ずれば豁然として法性現前す。

是を眞の出家と謂う。

九族生天も亦眞實にして虚しからず。」

と説かれています。

一人の子が出家すると、その九族が皆天上界に生まれるというのです。

「九族」とは、『広辞苑』に、

「高祖父・曽祖父・祖父・父・自己・子・孫・曽孫・玄孫にわたる9代の親族。」

と解説されていて、用例に「一子出家すれば九族天に生ず」が書かれています。

洞山禅師の語録に、経に曰くとしてこの言葉が出ていますが、どの経典にあるのか分かりません。

出家しても単なる出家ではなく、あるいは形だけの出家ではなく、真の出家でなくてはならないと言います。

真の出家というのは、大誓願をおこして勇猛精進して、煩悩の根を断ち切って豁然として仏心仏性が目の前に露わになるのがそうだというのです。

そういう真の出家ならば、九族が天に生じることも偽りではないと白隠禅師は仰せになっています。

そして、

「昔播州に一の女人あり。
懐胎の夜に当って自ら願を發して曰く、此の児若し男子ならば必ず當に出家せしむべし。

其の夜夢に一の老人有り。

来り告げて曰く、吾は此家九代以前の祖なり。

死して冥府に堕して無量の苦を受く。

而今汝が勝願力に依恃して永く地獄の苦を脱するを得たり。」

という話があります。

播州にある女性がいて、懐胎の夜に願いをおこしてこの生まれてくる子が男の子なら、出家させようと思ったのでした。

すると夜に一人の老人が夢に現れました。

その老人は九代以前の先祖で、死んで冥府に落ちて無量の苦しみを受けていたそうです。

それが、その女性が素晴らしい願いをおこしたから、地獄の苦しみから脱することができたというのであります。

生まれて来る子を出家させようと願うだけで、大きな功徳があるのです。

それから次に良山和尚の話が出てきます。

こちらは内容を意訳して紹介します。

甲州に良山和尚という方がいました。

大勢の修行僧を指導していたのでした。

ある年の臘八で、いつものように、修行僧たちと共に坐禅していました。

すると、ある晩亡くなった母が現れて、なんと刀を持って、良山和尚の脇の下をぶすっと刺したのでした。

良山和尚は大声を上げて叫び、血を吐いて悶絶しました。

しばらくしてよみがえりました。

思うことがあって、次の日には良山和尚は皆と別れて修行の旅に出ました。

一鉢三衣で風に吹かれ、露に乗れながら行脚していました。

すぐれて師を訪ねて旅をしながら、禅定もとても熟してきました。

三昧に入ろうとしたら、亡くなった母がまた現れました。

あ、母だと思って目をあげると母は隠れてしまいました。

ある日また、深く三昧に入っていました。

あたかも、海が湛然と水をたたえているように静かな深い禅定でした。

そこで亡き母が現れて言いました。

自分は初め冥府に行った時には、鬼達は、皆この方は出家の母だといって大事にしてくれたので、何の苦痛もなかったのでした。

ところがしばらくすると、鬼達は、

なんだ出家の母だと思っていたら、とんでもない俗人の母だといって、鉄の棒や鉄の枷で責めてきました。

その苦しみに耐えかねて恨みが骨に徹しました。

そこで先日の夜あなたを刀で刺したのですと言いました。

しかし、あなたは今までの自分を後悔して行脚をしました。

そしてしばらくしてあなたを見ても、まだ生滅の念が残っているのが見えたので、隠れたのですと言います。

今は、禅定も智慧も殆んど明かになりました。

私の苦しみもこれで消えました、天上界に生まれることができるようになりましたと言って御礼を言われたのでした。

そんな話をして白隠禅師は、あなたたちには皆それぞれ父母がいるし、兄弟があり、親戚がある、生まれ変わりのご縁を思うと、その眷属は千万人にとどまらないというのです。

その間六道に輪廻して限り無い苦しみを受けてきたのです。

あなたが仏道を成じることを待つのは、旱天に慈雨を望むようなものだといいます。

どうしてこんな話を聞いて悠々とかまえて、大願をおこさずにいられようかと説かれます。

「光陰惜むべし。時人を待たず」です。

しっかり務めてほしいと願われています。

こういう輪廻の話は今理解するのは難しいかもしれません。

しかし自分の命は自分一代だけで出来たものではないことは確かです。

父母のみならず多くの方のおかげをいただいて生きているのですから、おろそかにしてはいけません。
 
 
横田南嶺
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