旧風間家住宅 国指定重要文化財 丙申堂(へいしんどう)

丙申堂(へいしんどう)ウェブサイト:
https://heishindo.jp/

丙申堂(へいしんどう)は、明治29年、貸金業のお店兼住宅として建てられました。
平成8年12月には主屋・各蔵・便所・浴室が国指重要文化財に登録されています。
現代の建築技術において再現することが難しく、また国土の歴史的景観に寄与していると高い評価を受けました。

入口を入ると建物の奥までまっすぐ見渡せる「とおり」と呼ばれた通路がございます。
天井の竿縁(さおぶち)には、八間(はっけん)、14.44mの一本物の杉材を使用しております。
ここは、入口、座敷、板の間、風呂場、便所、中蔵へと繋がり、当時の生活と商売の中心となっていました。

丙申堂には、上座敷、女中部屋、帳場、大工部屋など合計19もの部屋があります。
筬欄間(おさらんま)、釘隠し、狆(ちん)くぐりなど多くの美しい意匠が施され、鶴岡一の豪商とうたわれた風間家の格式と美意識が随所に感じられる建築です。

座敷の隣には60畳もの板の間がございます。天井部分には三角形を複雑に組んだトラス工法という珍しい技法の梁を見ることができます。
こちらは明治27年に起きた酒田地震を教訓に、当時の大工さんが独自に考えて造った耐震構造となります。

2階に上がっていただきますと、広大な石置き屋根を間近に見ることができます。
この屋根は、杉の皮を幾層にも重ね、その上に地元・鶴岡の石を巧みに配置したものです。4万個もの石が使われたこの屋根は、歴史的価値と伝統技術の粋を物語る貴重な存在です。

丙申堂より50m北側には、明治43年に建てられた風間家旧別邸 無量光苑(むりょうこうえん)釈迦堂(しゃかどう)がございます。
良質の杉材を使った数寄屋風建築で、主に来客の接待に使われました。
構造や意匠に優れ、造形の規範となっていると評価を受け平成14年2月国の登録有形文化財に指定されました。
四季を彩る広大な庭園、茶室などでは自然の美しさを楽しむことが出来ます。
ゆっくりと散策しながら、風間家が培ったおもてなしの精神に触れてみてはいかがでしょうか。

丙申堂(へいしんどう)
◆住所:
山形県鶴岡市馬場町1-17
◆ TEL:
0235-22-0015
◆ウェブサイト:
https://heishindo.jp/

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