宇佐神宮参拝記(6) 神仏習合、渡来人、そして歴史の書き換え

気になるのは宇佐神宮が神仏習合の始まりとされることです。

この地域は国東半島の独特の山岳宗教である六郷満山文化が栄えていた場所です。宇佐神宮境内にも仏教寺院の跡が多くあり、さらに宇佐の神殿が豪華な朱色の建築物で高野山の寺院を思わせるためです。八幡神は本来、仏教系の韓半島の仏様だったのではなかったのではないでしょうか。
誉田別尊(応神天皇)が八幡神となったのは、大和政権が勢力を拡大し、宇佐の寺院に祀られていた渡来人信仰を天皇に結びつけ、宇佐を重要な拠点としたためと考えられます。

渡来系仏教の地にあり、大和と韓半島の海路の要衝であった宇佐を天皇家が掌握し、時代や歴史を書き換えた可能性も考えられます。このような見方をすれば、宇佐神宮の謎を解き明かす糸口が見つかるかもしれません。

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