ずっと一緒に走ってきたね
大好きだよ、ずっと
2023年6月11日、岩手県で東日本大震災が残した傷痕を癒すために走り続けた「SL銀河」の運行が終了しました。
SL銀河は、車内外この上ないほど美しい装飾の列車で、それを引っ張っている機関車も百年の逸話の持ち主です。
しかし、それを取り巻く人たちの想いがあるからこそ、単なる乗り物ではない存在でした。
SL銀河に思いを寄せることで、人の繋がりの愛しさや、人生のかけがえのなさを感じます。
「絆」って押し付けられるものでは無くて、自分の心の柔らかい部分にスッっと入ってきてこそ。
車両だけではなく、関わる人全てが想い合うことで、まさにそれを体現していました。乗客も含めての「チームSL銀河」です。
フィナーレの宮守めがね橋(宮守川橋梁 みやもりがわきょうりょう)では、SL銀河が背負い続けてきた物語『銀河鉄道の夜』そのもののような演出がありました。
地上の灯の一つ一つが「SL銀河を待つ人」でした
SL銀河の中にも「灯を待ち望む人」が乗っていました
SL銀河の沿線で9年繰り広げられてきた心の交流の集大成です。
これまでSL銀河は、「命」には限りがあることを伝えてきました。
いつだって『銀河鉄道の夜』の物語を通して伝えていたのに、最後には自らをもって。
喪失感を受け止めてきた列車が、夜闇に去りました。
SL銀河が「もう走っていない」岩手になって、沿線の賑わいも、再会の喜びも遠いものになってしまったことが悲しいです。
岩手は、距離は遠いけど、人の心がとても近い場所でした。
私は、閑散として廃れる一方の故郷に、こんなにも沢山の人が来て、出会って、SL銀河という共通の言葉で一瞬で仲良くなってしまう…そんな時間が過ごせることが大好きでした。
もう一度SL銀河に会いたい…
2 Comments
ありがとう 泣けてきました 私の青春は 釜石線に ありました。 釜石製鉄所勤務中は 釜石線-花巻駅-寝台急行「北星」で 東京出張 していました。 ありがとう。
これで、ほんとの最後になるのかな…
汽笛が最後、精一杯の力を振り絞って音を鳴らしてくれてるかと思うと悲しくて悲しくて(T_T)
見に行けばよかったと後悔ばかり残ってます。
SL自体はまだ元気そうなので、いつかまた走ってくれるのを期待してます。