部屋の中で散歩待ちをする九十くん【写真提供:豆柴九十(@rojiko7)さん】部屋の中で散歩待ちをする九十くん【写真提供:豆柴九十(@rojiko7)さん】

 愛犬が飼い主さんのことを気遣う姿は、なんとも心温まりますよね。ときには、飼い主さんの状況を察知して、まるで人間のような振る舞いを見せることもあるようです。X(ツイッター)では、そんな思いやりあふれる行動を見せた豆柴が、約7000件もの“いいね”を集めて話題になっています。しかし、その愛らしい行動の裏には、実は別の目的が隠されていたのだとか。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。

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スリッパをお届けした豆柴にほっこり

「裸足で歩いていたら、スリッパ持ってきてポンと置いてくれた」

 そんなコメントとともに投稿された写真には、1匹の豆柴が写っています。目をぱっちりとさせ、耳を立てて何かを訴えているようです。その足元には、青地に花がデザインされたスリッパが1足置いてあります。

 どうやら、裸足で過ごしていた飼い主さんのために、豆柴がスリッパを持ってきてくれようです。ただ、投稿には「#追いかけっこの始まり」という気になるハッシュタグが……。優しさを見せたと思いきや、飼い主さんを遊びに誘っていただけだったのかもしれません。

 この写真がXに投稿されると、約7000件もの“いいね”を集めました。リプライ(返信)には「お利口さんですね」「優しい子ですね」「賢いわんちゃん」など、豆柴の優しさに心を奪われた人からの声が多数寄せられています。

スリッパを運ぶ九十くん 実は遊びの始まりサイン

スリッパを運んできた九十くん【写真提供:豆柴九十(@rojiko7)さん】スリッパを運んできた九十くん【写真提供:豆柴九十(@rojiko7)さん】

 賢い行動を見せたのは、豆柴で4歳の男の子「九十(きゅうと)」くん。実は、普段からよくスリッパを持ってきてくれるそうです。

 この日も、飼い主さんがソファに座ってくつろいでいると、九十くんはスリッパをくわえてきて、目の前に置きました。一見すると飼い主さんを気遣う優しい行動に見えますが、実際はそうではなかったようです。

「『持ってきてくれたのね、ありがとう』と手を伸ばした途端、ササッとくわえて『取れるものなら取ってみ』とばかりに、逃げる体勢に入りました。追いかけてテーブルを右に回ったり左に回ったり、ぐるぐるして飼い主が目を回して負けて終了です。九十はその後、ゆっくりスリッパのガジガジ作業に入ります」

 飼い主さんは夏にスリッパを履かないことが多く、ついそのあたりに置いてしまうそう。九十くんにそれを知られていて、常にスリッパを狙われているといいます。

 優しさに見えた行動の裏には、飼い主さんとの楽しい遊びの時間を求める、九十くんの気持ちが隠されていたのです。そんな九十くんの愛らしいいたずらは、飼い主さんの心を癒やしています。

○取材協力:豆柴九十(@rojiko7)さん

(Hint-Pot編集部)

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