SNSには、猫の写真や動画が溢れ、最近では、猫のAI動画も人気を集めている。そんな中、2月22日「猫の日」にちなんだイベントが議論を呼んだ。自分の愛猫といっしょに参加でき、写真撮影などができる、とうたうイベントが続出したからだ。猫好きたちからは、「猫は基本的に外が嫌い」「逃げたらどうする気?」「最近、この猫同伴イベントが多くて心配」といった声が上がった。

「過去に京都でも同じような問題が起きたにも拘わらず、また同様の問題が浮上して驚きました。企画する側に未だに、猫なら人が呼べるといった視点しかないことに驚きました」

そう指摘するのは、長野県松本市の繁殖事業者の事件など、動物虐待事案の告発や、動物福祉向上に関する普及啓発活動を積極的に行っている『公益財団法人動物環境・福祉協会Eva』の主宰でもある俳優の杉本彩さんだ。

杉本さんが自ら執筆し、動物に関する問題を伝える連載『猫と犬と、動物と 』の13回目では、この「猫同伴」の問題について執筆いただく。

以下より、杉本さんの執筆です。

猫の経済効果は約3兆円!?

私の周りでも猫と暮らす人がずいぶんと増えた。
「猫は人に慣れないでしょ」「猫は犬みたいに甘えないでしょ」と言っていた犬好きだった友人も、初めて猫と暮らしてみて、その先入観は一気に消し去られ、今は複数の猫と暮らしている。犬には犬の、猫には猫のかわいさがあって、どちらがどうと比べられるものではないが、猫と暮らすと、猫のそこはかとなくあざといところが魅力で、誰しも猫沼にハマってしまう。

猫好きは、生きている猫以外の猫も好きだ。
猫の写真展も大盛況だし、猫の切手シートが発売されればSNSで話題になる。そんな猫好きの心を掴むように、2月22日は「にゃんにゃんにゃん」の語呂合わせで『猫の日』に制定された。コンビニでは猫の日に合わせ、肉球やしっぽなど、猫モチーフのコラボスイーツが並び、雑貨店でも、猫の刺繍ポーチやエコバッグ、文房具、猫のシルエットのクッキー型も販売されていた。各百貨店における「猫の日」商戦も激アツだ。関西大学の宮本勝浩名誉教授のネコノミクス分析(※1)によると、2026年の猫による経済効果は約2兆9,488億円にものぼるという。

そして、今年も全国各地でさまざまなイベントも開催された。イベントは、トークショーや猫グッズの販売やワークショップ。保護猫のパネル展、地元の動物愛護団体による猫の譲渡会などさまざまだ。そんな中、必ずと言っていいほど、毎回物議を醸すイベントが何かしら企画されてしまう問題が起こる。

※1:関西大学「宮本勝浩 関西大学名誉教授が推定。2026年のネコノミクス」(2026年2月12日)

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