長沢蘆雪《菊花子犬図》個人蔵 前期・後期展示

知的好奇心を刺激し感性を磨く、今注目のイベント・展覧会等をBRUDER編集部がセレクト。暮らしに豊かなひとときをもたらし、ラウンドの合間に話したくなるような情報をご紹介します。

ソル・ルウィット オープン・ストラクチャー

ソル・ルウィット《ストラクチャー(正方形として1, 2, 3, 4, 5)》1978-80年、滋賀県立美術館蔵 © 2025 The LeWitt Estate / Artists Rights Society (ARS), New York. Courtesy Paula Cooper Gallery.

コンセプチュアル・アートとは?

作品そのものよりも、作品を支えるアイデアやプロセスを重視する動きに「コンセプチュアル・アート」という呼称を与え、その後の現代アートに多大な影響を与えたソル・ルウィット。本展では代表作であるウォール・ドローイングをはじめ、立体や平面作品、アーティスト・ブックを通して、その広範な仕事と思考の軌跡をたどる。ルウィットの文章や図面による指示をもとに他者が制作し、会期後には塗りつぶされるウォール・ドローイングが「芸術とは何でありうるか」という問いを私たちに投げかける。

春の江戸絵画まつり 長沢蘆雪

長沢蘆雪《竜虎図襖》(部分)江戸時代中期(18世紀) 無量寺・串本応挙芦雪館(重要文化財)

円山応挙の高弟 長沢蘆雪の「かわいい」を堪能する

奇想の絵師としてその名が挙げられる長沢蘆雪(ながさわろせつ)。本展では、その多彩な創作の中から「かわいい」絵画にスポットを当てて紹介。[前期]では《菊花子犬図》や《南天狗子図》など、ふわふわとした短い四肢とつぶらな目で周りの様子をうかがう愛らしい子犬をお腹いっぱいになるまで堪能できる。[後期]では、蘆雪の代表作として名高い無量寺の竜と虎の襖絵を展示。荒々しく大胆な構図ながら、どこか親しみを感じる姿は必見。小さきものや生き物への慈愛に満ちた蘆雪の眼差しをぜひ味わってほしい。

超危険生物展 科学で挑む生き物の本気

ロロン 大型の成体のオスのイリエワニ フィリピン国立自然史博物館

生物の生存をかけた驚異の力を目の当たりにする

人間が太刀打ちできない危険生物の「必殺技」に焦点を当て、科学の視点からその秘密に迫る展覧会。鋭い牙や猛毒、電撃など、私たちの知らない驚くべき能力から、身近な生物が隠し持つ危険性までを網羅する。貴重な標本や精巧なCGなど、迫力満点の映像を通して「必殺技」のメカニズムを 解説。人間の想像を遥かに超える生命の奥深さに驚愕すること間違いなし!

チュルリョーニス展 内なる星図

左)ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス《祭壇》1909年、テンペラ/厚紙、国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)所蔵 M. K. Čiurlionis National Museum of Art, Kaunas, Lithuania.
右)ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス《第6ソナタ(星のソナタ):アレグロ》1908年、テンペラ/紙、国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)所蔵 M. K. Čiurlionis National Museum of Art, Kaunas, Lithuania.

早世のアーティスト チュルリョーニスの唯一無二の個性を堪能

絵画と音楽というふたつの領域で類稀な才能を示した、リトアニアを代表する芸術家ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス。本展では、アール・ヌーヴォーや象徴主義、ジャポニスムといった国際的な芸術動向に呼応しつつ、作曲家ならではの感性とリトアニア固有のアイデンティティに根差した唯一無二の個性を堪能できる。また、音楽形式を取り入れた連作や、展示室に流れる旋律を通して、優れた作曲家としての側面にも触れることができる。

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Text : Akemi Kaneko

Edit : Yu Sakamoto

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