2025年10月24日、政府は令和7年版自殺対策白書を閣議決定した。報告によると、2024年の自殺者数は20,320人。統計開始以来2番目の少なさとなった一方で、小中高生の自殺者数は1980年以降最多の529人。こどもたちが抱える苦しみの深さが改めて浮き彫りになった。また、10月29日には文部科学省が発表した「問題行動・不登校調査」を発表。不登校の小中学生の数は35万3970人という過去最多であることが明らかになった(前年度は34万6482人)。
令和7年版 自殺対策白書(概要版)(令和6年度 我が国における自殺の概況及び自殺対策の実施状況)
令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
漫画『夜廻り猫』には、そんな“こどもの涙の匂い”を描いた物語がいくつも登場する。今回はこどもの繊細な心に触れた物語を紹介する。平蔵の寄り添い方には、こどもたちが健やかに日々を送ることができる社会を作るために、私たち大人ができることが隠れているように感じる。
夜の屋上に少年が
「おまいさん、泣いておるな。心で」
高校生だろうか。夜にビルの屋上で、一人佇む青年ウスキに声をかける猫の遠藤平蔵。 するとウスキは学校でいじめられていることを話し始めた。
きっかけは新学期早々の担任の心ない言葉。以来、クラスメイトからの執拗ないじめが始まった。ウスキは勇気を出して担任に相談したが、返ってきたのは、耳を疑うような言葉だったーー。
