
1匹の猫を主人公としたゲーム「Stray」(BlueTwelve Studio)が大ヒットしたことは記憶に新しいが、犬も負けてはいないようだ。犬を主人公にした犬好きのためのアドベンチャー「マイリトルパピー(My Little Puppy)」が11月7日にリリースされ、大きな注目を集めている。
本作はKRAFTON傘下のクリエイティブスタジオ・Dreamotionが開発を手掛けた作品で、PC(Steam)にて正式リリースされているほか、今後はNintendo Switch版、プレイステーション 5版も展開される予定だ。
一体どんな内容のゲームなのか、ネタバレに極力配慮しつつプレイする際の注意点も含めて紹介していきたい。
【My Little Puppy – Story Trailer, Coming to Steam in November 2025!】
犬好きにはたまらない! 犬の習性や“あるある”な仕草を徹底再現
そんな本作の魅力としては、なによりも犬に関する描写のリアリティを挙げておきたい。
作中では歩き方や走り方はもちろん、初めて会った犬同士でお互いのお尻の匂いを嗅いだり、仰向けになってお腹を見せて甘えたり、ぬいぐるみを咥えたときにブンブン首を振ったりと、犬の習性や細かな仕草が丁寧に再現されている。
またそうした動きを通して、犬たちが感情表現を行なうため、ほとんどセリフのない作品でありながら“犬目線”でストーリーに感情移入できる。
お尻の匂いを嗅ぎ合う2匹
びしょ濡れになるとブルブル水を跳ね飛ばす
実のところボングは開発者が実際に飼っていたウェルシュ・コーギーがモデルとなっているそうで、犬への愛情があふれる作りとなっている点も納得だ。
その一方で、犬同士の助け合いも本作の大きな魅力と言えるだろう。というのもボングは道中で色々な個性をもった犬たちに出会い、お互いに助け合いながら困難を乗り越えていく。そして時には犬好きの人間も登場し、身体を張って旅路をサポートしてくれる。
そうした冒険のなかで生まれる絆はあまりにも尊く、生命力あふれる動物たちの姿にも感動させられる。
「犬が痛そうに見える場面」がNGな人は要注意? 壮絶で悲しいエピソードも
動物をテーマとした作品はプレーヤー1人1人の「合う・合わない」という判断がシビアに働くもの。本作に関しても、SNSなどでは「この部分が苦手だった」といった意見がちらほら見られた。
実際にプレイした感想としては、大まかに分けて2つの点に注意が必要だと思われる。1つは犬のダメージ描写。アクションゲームなので避けようがないのだが、敵に攻撃されたりフィールドから転がり落ちたりと、若干痛そうに見える描写が出てくる。具体的にいえば、たとえばシロクマに犬が吹き飛ばされる場面や、雪山で水に落ちた際に氷漬けになる演出などがあった。
ボングが怪我を負うことは一切ないものの、動物の痛そうな姿は少しも見たくないという人には向いていないかもしれない。
またストーリーの面でいえば、作中で描かれるのは必ずしもハッピーなエピソードばかりではない。とあるステージでは、獣医の壮絶で悲しい過去が明かされるほか、敵として登場した犬たちと戦わなくてはならなくなる。人によってはこうした描写につらさを感じてしまうのではないだろうか。プレイする前に自分がNGだと思うポイントがないかチェックしておいた方が無難だろう。
敵として登場する犬の群れ
過酷な自然環境との戦い
とはいえ、もちろん本作は徒にプレーヤーを傷つけようとしているわけではない。おそらくそこにあるのは世界の美しいところだけを味わうのではなく、現実を直視した上で犬を愛する……というメッセージ性だ。たとえば獣医のエピソードは、台湾で実際に起きた事件を連想させる部分がある。
実際にほとんどのユーザーは、開発者への信頼感を失っていないようだ。Steamのユーザーレビューは11月12日時点で853件中97%が好評で、「圧倒的に好評」というステータスとなっている。
悲しい過去を背負った獣医
お互いに助け合う犬たち
まとめると、本作はたんにかわいい犬を見て癒されるだけの作品ではなく、犬たちや人間がお互いに助け合い、支え合う姿の尊さを描いていることが大きな特徴。そうした前提があるからこそ、ボングとパパの再会が真に感動的なものとなっているのではないだろうか。
タフで勇気あふれる犬たちが繰り広げる、熱い冒険の物語。ほのぼの系の作品だと思って敬遠している人にこそ、ぜひプレイしてみてほしい1作だ。
