「疲れてる時には、この夜廻り猫が一番癒されるんだよなぁ」(原文ママ)
「猫好きの人や、優しい話が好きな人は是非」
「夜廻り猫、泣かされたりほっこりさせられたりで癒やされますよね!」
これは漫画『夜廻り猫』を読んだ人々のX上でのつぶやきのほんの一部だ。
2015年、作者の深谷かほるさんがTwitter(現X)に投稿した8コマ漫画から始まった『夜廻り猫』。“涙の匂い”を頼りに夜を歩く猫・遠藤平蔵が「泣く子はいねが〜」と呟きながら出会うのは、誰もが少しずつ心に傷を抱えた人間や動物(時に亡霊も)。平蔵は彼らのもとへ行き、ただ静かに寄り添い、言葉を遮ることなく、彼らの話に耳を傾ける。すると次第に登場人物たちは自ら希望を見つけ、また新しい一歩を踏み出していくのだ。
漫画『夜廻り猫』に描かれる「人間と猫の絆」をテーマにした物語を試し読みとともに紹介する。
瀕死の猫を発見
栄養失調で瀕死の猫を見つけたのは漫画の主人公でありストーリーテラーの猫・遠藤平蔵。「最期に誰かと会いたかったから嬉しい」と話すその猫を、とある女性のマンションへと急いで連れてゆく。 その女性とは、平蔵が日ごろから付き合いのあるしづさん。
しづさんはすぐさまエサを用意し看病をする。その甲斐あって瀕死の猫は一命を取りとめることができた。しかし、虐げられた過去があったのか、そんなしづさんにさえ怯える猫。その姿を見てしづさんは静かに話しかける――。
