のんちゃんとこたろーくんの物語
2022年4月、知り合いのボランティアさんから緊急の相談がありました。
元々TNRをした2匹は、おじいさんのお家で中外飼いをされていましたが、ボランティアさんがお願いして室内飼いに切り替えてもらっていました。
しかし、体調を崩されていたボランティアさんが久しぶりに訪れると、家の中は以前とはまるで違う荒れた状態に…。おじいさんが認知症になってしまい、猫たちのご飯もままならない状況でした。
その後、おじいさんは亡くなり、親族によって猫たちは外に出されてしまいました。
慌ててボランティアさんが体調の悪い中で捕獲し、病院へ連れて行ってくれました。
初期医療と心のケア
のんちゃんは長毛で毛が固まり、分厚い鎧のように皮膚を覆っており、動くと痛みで血が滲むほどの状態。
こたろーくんは強い恐怖心から固まり、なかなか人に心を開きませんでした。
初期医療の結果、2匹ともエイズキャリアであることが判明。
このような背景や不安感から、譲渡につなげるのは簡単ではありません。
穏やかな日々へ
のんちゃんはすぐに甘えてくれるようになり、今ではゴロンと転がって可愛くご飯を催促します。
こたろーくんは怖がりが残っていますが、のんちゃんと一緒に過ごすことで少しずつ安心できるようになっています。
現在、2匹は推定12歳ほどのシニア猫。
こうしたエイズキャリアやシニア猫は健康に過ごせる子も多いですが、譲渡はなかなか決まりにくいのが実情です。
一方で、保護依頼は後を絶たず、私たちがこうした子たちを守るには、活動の安定化は急務です。
のんちゃんとこたろーくん、そして同じように居場所を求めている高齢猫たちの未来をつなぐために、残り13日、どうか応援をよろしくお願いいたします。