スコティッシュ・テリア, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=1443579 / CC BY SA 3.0
#犬の品種
#テリア
#スコットランドの文化
スコティッシュ・テリア
スコティッシュ・テリアはスコットランド原産のテリア犬。特有の性格、ブラックの毛色、および典型的なテリア・キャラクタで知られ、愛称はスコッティ。アバディーン・テリアという別名もある。スコットランド原産の5種類のテリア犬のひとつ(他はスカイ・テリア、ケアーン・テリア、ダンディ・ディンモント・テリア、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア)。19世紀にダンバートン伯ジョージが名付けた「最後まで抵抗する頑固者(“diehard”)」というニックネームもある。
小型犬であるが、弾力にとんだ筋肉質の体格。あご、まゆ、脚、腹は長くトリムされ(伝統的なトリムだと腹は地面をこする程度の長さ)、頭部、耳、尾、背は短くトリムされるのが一般的。
被毛色はブラック、暗色が多く、ウィートン、ブリンドルなどの毛色もときおり見られるが、一般的な色でないからといってソフトコーテッド・ウィートン・テリアやウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどと混同してはならない。
スコティッシュ・テリアは他の多くのテリアと同様、あるいはそれ以上に警戒心が強く、敏捷、活動的である。独立心と自意識が強く、遊び好き、知的なことで知られ、その厳しい性格と並外れた頑固さから「最後まで抵抗する頑固者(“diehard”)」と呼ばれるほどである。
非常に愛情深い半面、とても頑固でもある。気難しい傾向のある犬種であるため、幼犬の頃からしっかりとしたしつけをしないと問題犬となることもある。時に超然とした、よそよそしい犬種と見なさることもあるが、家人にはとても忠実であり、その中でも少数の特定の相手に対して非常に深い愛情をそそぐことが知られている。また、騒々しい反面とても神経質であるともいわれている。
スコッティは優秀な番犬になる。必要なときにしか吠えない傾向にあり、これは見知らぬ人には概して無関心なためであるが、他の犬に対してはこの限りではない。大胆不敵といえる犬種であり、幼犬の頃から知っている相手でなければ、他の犬に対して好戦的に向かっていく。もともとアナグマ狩猟犬として飼育されており、今でもリス、ネズミ、キツネなどを見かけるとその後を追いかけたり、地面を掘り返したりする傾向にある。このため、リードで繋いでから散歩させることが望ましい。
スコティッシュ・テリアには、他の純血種よりも発症する可能性の高い悪性腫瘍が存在する。「”Veterinary Medical Data Program(1986)”」によると、他犬種に比べて発症しやすい悪性腫瘍としては、身体下部から、膀胱癌、下部尿路の移行上皮癌、悪性黒色腫、胃癌、皮膚の扁平上皮癌、悪性リンパ腫と鼻部の癌腫である。他に影響があるといわれる悪性腫瘍は、肥満細胞腫瘍、血管肉腫である。
研究によればスコッティは他犬種に比べ膀胱癌の発症率が20倍といわれ、もっとも一般的なのは膀胱の移行上皮癌とされる。パデュー大学獣医学研究所ドクターのデボラ・クナップは「およそ11歳くらいの老犬に発症し、1対2の割合でオスよりもメスに多く発症する」とコメントしている。この疾病の兆候は血尿、排尿困難、頻尿であるが、これらは尿路感染症と同じ兆候であることに留意する必要がある。獣医師による診察を受けさせ、超音波検査で確認するべきである。
この疾病に対する最も一般的で有効な療法は「癌細胞を自滅させる」非ステロイド抗炎症剤のPiroxicamである。悪性腫瘍の予防のために、飼育者は除草剤、殺虫剤、溶剤、タバコの煙などに自分の犬がさらされる危険を最小限にしなければならない。ノミ駆虫剤の使用にも注意を払う必要があるかもしれない。安全で野菜類に多く含まれるビタミン豊富な食餌と、十分な運動をさせてやることも求められる。
遺伝的疾患としてはフォンウィルブラント病()、 、頭蓋骨下顎骨骨症()の二つがあげられる。、、も、時折本犬種に見られる疾患である。飼育者はフォンウィルブラント病の確認のためにDNA検査を受けさせたほうがよいだろう。なお、スコッティの平均寿命は11 – 13年である。
スコティッシュ・テリアはハイランド原産のテリアとしては最古の犬種であると考えられているが、証明されているわけではない。ハイランド原産のテリアはスコッティ以外にも数種類あり、昔はすべて「スカイ・テリア」という名前でひと括りにされていたことが、本犬種の血統における混乱となった。16世紀初めに「スカイ・テリア」として記録されている犬が現在のスコッティの直…