こちらのネコをご覧ください。実は切り絵で作られているんです。制作したのは、福岡県直方市の小学生です。7月にユニークな本を出版しました。

切り絵で作った「ご当地ネコ」

めんたいこにふんしたネコや、ぶどうに抱きつくネコ。ページをめくるたびに、47都道府県それぞれの名物をモチーフにした「ご当地ネコ」たちが登場します。ネコはすべて切り絵で作られています。

「ご当地ネコ」を生み出したのは、直方市に住む小学6年生の末永健吾さんです。「KEN」の名前で活動する、ネコが大好きな切り絵クリエイターです。

黒のマジックで輪郭を描き、カッターで切り抜いたあと色紙を貼り合わせていくと、30分足らずで新たな1匹が誕生しました。

■末永健吾(KEN)さん(12)
「(名前は)のびすけ。背景に載せてサインを書いて完成です。」

出合いは小学1年の時

KENさんが切り絵に出合ったのは、小学1年の時でした。

■KENさん(当時10)
「工作が好きだし、折り紙の端切れが余っていて捨てるのはもったいないから、切り絵を始めました。」

切り絵を始めてから6年。作品は150点を超え、イベントや百貨店で展示・販売されるなど、活躍の場を広げています。

「ご当地ネコ」は、学校の授業で都道府県を学んだのをきっかけに描き始めました。初めて知る地名や名産も多く、知識を深めながらネコをデザインしたといいます。

■KENさん
「YouTubeやGoogleで調べました。武田信玄が山梨県だと初めて知って驚きました。鎧(よろい)の部分が難しかったです。」

本になり7月に出版

描きためてきた「ご当地ネコ」は本となり、7月に出版されました。収益は、保護猫の支援に役立てられる予定です。

■KENさん
「1歳から100歳まで全員に(手に取ってほしい)。ネコのかわいさをもっと知ってほしいです。」

地元の直方市も注目

KENさんの活躍には、地元の直方市も注目。ことし4月には、市の「ふるさと応援大使」に就任しました。市の広報誌では毎月、ネコと季節の花を描いた切り絵で地域の魅力を発信しています。

今回出版した本は、市の図書館にも贈られました。

■直方市・大塚進弘 市長
「頑張っても行き着かないぐらいの影響力を持ったクリエイターとして、直方市を宣伝してもらっていることに改めて感謝したいと思います。」

■KENさん
「動物がいっぱいいたり、ネコがいたりする直方市は、自然がいっぱいなことを伝えていきたいです。」

KENさんが切り絵に込めたネコと地域への愛。これから多くの人に届けられていきます。

※FBS福岡放送めんたいワイド2025年7月22日午後5時すぎ放送

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