3度目の緊急事態宣言で外出自粛が求められていますが、虐待やDVでステイホームできない女性が数多くいます。シリーズ「第4波 命を守る現場の今」、今回は、こうした女性を守る闘いに密着です。
当時は靴ではなく、スリッパでした。去年5月、両親の元から東京に逃げてきた20代の女性。
「両親が仕事で家にいないときに出てきました。スマホとお財布だけとりあえず持って」
彼女は、虐待やDVなどに苦しむ若い女性を守る団体「若草プロジェクト」の大谷さんに保護されました。
「(女性の様子は)今、家出なかったら、私つぶされちゃうっていうくらいに、そのくらい切羽詰まってたと思います」(「若草プロジェクト」代表理事 大谷恭子さん)
当時の日記には、苦しい胸の内が綴られています。
「心が死にかけている」「父とも呼びたくない。他人だ。おじさんだ」「なぐられた。こちらに向かってきたときの顔、思い出すだけで怖い」
女性は、小さい頃から、父親におびえてきました。
「普段から威圧的は威圧的なんです、父が。いつプチっていって、パーンっていくかわかんないっていう感じ。急にビンタというか、すごく叩かれたりとか。壁を蹴ったりとか、穴を開けちゃったり、父がね。すごく気を遣って、怒らせないように、怒らせないようにと思って過ごしていた。母は結局、父の味方になっちゃう」
女性は、大学生になってようやく親元を離れ、去年、東京の大学院へ。夢に向かって勉強していました。そこをコロナが襲います。東京で感染が広がり、対面授業もなくなったため、女性は、地方の知人の家に避難を決めました。そのことに父親が激怒したのです。東京のアパートを解約させられ、大学院は退学。連れ戻された実家で、父親の機嫌をうかがいながら家族の食事を作る日々。
「心が本当につらかった。自分の人生の決定権を奪われ地獄のようだった」「私の気持ちは?生きづらさは?」
「コロナがなかったら、今まで通り両親ともつかず離れずの距離感でやっていたと思うし、大学院も無事に行けていたとは思います」
心が壊れるギリギリのところで逃げ出し、保護された女性。「若草プロジェクト」が運営する「まちなか保健室」に通い、胸の内を吐露していきました。将来への不安はありますが、今はアルバイトをしながら何とか平穏に暮らしています。
「喋りにこられるっていうのはすごく私的には嬉しかったし、一人じゃないっていう感じです」
「コロナでとても大きかったのは学校が閉められちゃったり、横の繋がりが全くなくなっちゃって孤立を深めちゃっている。家庭でも孤立しているし、外でも孤立しちゃったら生きていけない。何とか孤立による絶望から一人じゃないよってメッセージを発していければ」(「若草プロジェクト」代表理事 大谷恭子さん)
(28日21:02)
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