登坂絵莉、涙の五輪女王「人生で一番の親孝行ができた」 レスリング48kg級/リオ五輪
リオ五輪 ハイライト
http://www.gorin.jp/athletes/1016576.html
産経新聞 8月18日(木)14時37分配信

登坂絵莉、涙の五輪女王「人生で一番の親孝行ができた」 レスリング/リオ五輪

表彰台で君が代を歌う登坂絵莉の目に涙があふれた(大橋純人撮影)(写真:産経新聞)

 残り2秒。相手の足を必死に取って逆転し、金メダルをものにすると、登坂絵莉は両手を3回たたいて大きく両手を掲げた。「人生で一番の親孝行ができた」。表彰台に上ると、涙を浮かべ、スタンドの両親に再び右手を突き上げた。

 富山県高岡市で生まれ育った。幼い頃から集中力があり学校の成績もクラスで上位を維持。その半面、母の安津子さん(52)は「忘れ物もしょっちゅうで獲得したメダルが『ない、ない』と騒ぐなど、少しあわてんぼうなところがあるんですよ」と語る。

 レスリングを始めたのは小学3年の9歳。元選手の父、修さん(52)の影響だった。小・中学生時代はその父との二人三脚で歩んだ。岐阜や長野、愛知の各県へ練習相手の強豪を求めて遠征を重ねた。登坂は「私が行きたいと言えば必ず遠征してくれたし、私のことを一番に考えてくれた」と感謝する。

 節約のため車中泊し、狭い車内で2人で体を丸めて眠ることもあった。「まじめにコツコツと積み重ねるように練習に取り組んだ。すべてをレスリング中心にささげた」。修さんはそう振り返る。

 高校からは強豪・至学館(名古屋市)に進み、親元を離れ、期待通りのトップ選手に成長。世界選手権3連覇の実績を掲げ、初出場のリオへ乗り込んできた。

 「3連覇より五輪の金の方が価値がある。必ず取って帰る」。こう宣言した通りの活躍をみせ、登坂は逆転で金を手にした。新時代を担う女王が誕生した。

 表彰台で大粒の涙を流しながら君が代を歌う娘を、修さんはスタンドから見守った。「私も絶対にあきらめていなかった。最高の五輪でした。幸せです」。父娘の目標がリオで結実した。(小泉一敏、リオデジャネイロ 細田裕也)

Yahoo!ニュースより引用
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160818-00000071-san-spo

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