名古屋のアイドルグループ・SKE48の元メンバーの女らが、うその投資話を持ち掛けて現金をだまし取った罪に問われた事件の裁判。名古屋地方裁判所は女に執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

 2017年、笑顔で愛知県警の一日警察署長を務めた女。当時、SKE48のメンバーとして活躍していた山田樹奈被告(23)。2日、判決の日を迎えました。

 「山田樹奈被告の裁判の傍聴券を求め、多くの人が列を作っています」
 (荒川記者)

 アイドル活動をしていた人物による犯行ということで、注目が集まった今回の裁判。

 起訴状などによりますと、山田被告は去年1月、出会い系アプリで知り合った当時23歳の会社員の男性に対して、名古屋市中区のホテルでこう話したといいます。

 『私20万、2回かけました。1.95倍なんで78万。30秒取引でこれ』

 山田被告は指南役の男らとともに、為替相場の変動を予想する「バイナリーオプション」と呼ばれる投資のノウハウがあるなどとうそをつき、その指導料として男性ら3人から現金250万円をだまし取った、詐欺などの罪に問われていました。

 山田被告は「山本ゆき」という偽名を使って、SNS上に「年収1000万円」などと書き込み、高収入であるかのように見せかけて相手を信用させていました。

 裁判で起訴内容を認めていた山田被告。検察側は懲役1年6か月を求刑していました。

 名古屋地裁で開かれた2日の判決公判で、辛島明裁判官は「詐欺の需要な役割を果たし、刑事責任は軽視できない」と指摘したうえで、「山田被告の報酬は多くない。被害者と示談し、反省と謝罪の気持ちがある」と述べ、山田被告に懲役1年6か月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

 辛島裁判官は最後にこう諭しました。

 『怪しげなことを含めて違法なことをしないようにしてください。今後は、普通の日常を送っていただきたいと思っています』

 裁判を傍聴したファンは…
 
 「アイドルやっていた頃は結構はっちゃけていたので、それが静かに…こういう姿は見たくなかった」

 判決の後、山田被告は取材に応じることなく裁判所を後にしました。

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