ヨーロッパで新型コロナ感染が急拡大している国が多く、WHOは「ヨーロッパがパンデミックの震源地に戻ってきた」と危機感をあらわにしています。
パンデミック初期の頃は“コロナ対策の優等生”と評されていたドイツ。夏場は抑え込んでいた感染者数が、10月半ばから急増。現在は過去最悪の感染状況となっています。
このままだと、2年連続でクリスマスマーケットが開催できない事態になりかねません。
ジャーナリスト、カトリン・ヒスキーさん:「ドイツでは、若者を中心に接種が進まないことが問題になっています。接種をしていない人たちの間で感染が広がっています」
ワクチン接種率が6割を超えてから伸び悩む、いわゆる“7割の壁”。それでも経済再開を急いだ結果、接種率の低い若者の間で感染が拡大しました。
接種センター担当者:「最近は若者の接種者が増えました。(接種に対する)社会的な圧力が大きくなり、感染者が増えて『接種率を上げないと』と思っているのでは」
2回目の接種を受けに来た人:「(Q.仕事の都合で接種を)女優をしています。PCR検査が有料になり、高くて80ユーロ(約1万円)もします。それを繰り返し受けるのです。(Q.もっと早く接種できたのでは)不安があったの。家族の同意も必要で、一人で決められなかったの」
最近は、寒くなったことで、窓を閉めて営業する飲食店も増え、換気が行き届かず、増加に拍車をかけているとの指摘もあります。
ただ、一時期に比べると死者の数が抑えられているということもあり、市民の危機感はそれほど高くありません。
男性:「人々はあまりに軽率になってきている。あまりに軽率で、リスクを冒していると思う。もしロックダウンされたら、経済的に立ちいかなくなる」
男性:「僕はロックダウンに疲れている。みんなも疲れていると思う。結局は、みんながワクチンを打っても感染増加はあったのではないか」
ドイツに限らず、ヨーロッパ各地で感染拡大が広がっています。オランダでは再びマスクが義務化され、オーストリアでは6日、過去最多9943人の感染が確認されました。
イギリスでは、先月4日~31日の感染者の4割が子どもです。状況は改善されつつあるものの、子どもたちへの接種が遅れたことが、今になって数字に表れ始めています。
そして今、かつてないほど深刻なのがロシアです。9月から増加に転じた感染者数は、この2カ月で2倍になりました。
9日間“働かない日”というミニロックダウンを実施してはみたものの、改善の兆しは見えません。それにもかかわらず、8日からほぼ全ての経済活動を再開させました。6日の感染者は過去最多の4万人です。
市民:「なぜ家に閉じこもらないといけないのか。コロナなんてでっち上げだよ」
市民:「誰も規則を守っていない。地下鉄でマスクをする人は半数だけ」
感染を抑えられない一番の要因は、自国のワクチンに対する国民の不信感です。世界で最も早く実用化に踏み切りながら、接種率はいまだ3割止まりです。
市民:「ワクチンは打たない。何が入っているか分からないからね。ワクチンの評価も割れていて、何を信じればいいのか分からない」
接種率を上げるため、接種証明提示の義務化などを進めたところ“偽の接種証明”が横行し始めました。一大ビジネスになっているといいます。
ロシア、ドイツに共通しているのが、ワクチン接種の遅れと国民の危機意識の薄れです。WHOは強い言葉で、警戒を呼び掛けました。
WHO欧州事務局・クルーゲ局長:「コロナ再拡大の新たな重大局面を迎えていて、1年前のようにヨーロッパが再び、パンデミックの震源地となっている。現在の感染ペースが続けば、来年2月1日までに、ヨーロッパおよび中央アジアで、50万人死亡するかもしれない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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