東アジア「深層取材ノート」

近藤 大介

近藤 大介
ジャーナリスト・明治大学講師

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2026.3.11(水)

3月7日、WBC 1次リーグでチェコと対戦し、7回コールドで勝利、抱き合って喜ぶ台湾の曾峻岳投手と蔣少宏捕手(写真:AP/アフロ)

 WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が盛り上がっている。プールCの試合はすべて東京ドームで行われたが、日本はプールCを首位でベスト8に進出した。もう1チームは韓国が、混戦を抜け出してベスト8進出を決めた。

WBC台湾戦の熱狂と、応援席に現れた「謎の初老男性」

 その韓国を3月8日、延長10回タイブレークの末に5-4の劇的勝利で打ち破ったのが、チャイニーズ・タイペイこと台湾だった。

 台湾は、3月5日にオーストラリアに0-3で、翌6日に日本に0-13で敗れ、7日土曜日の第3戦チェコ戦を、背水の陣で迎えた。

 この日の観客は4万522人を記録し、大勢の台湾人が応援のため来日。まるで台湾のホームゲームだった。3塁側の応援スタジオにはチアガールまで出て、大声援を送った。

 その甲斐あって、台湾は14-0で7回コールド勝ちを収めた。ゲームセットが告げられたとたん、場内に大歓声が湧き上がった。

 そんな中、3塁側の応援スタンドの一角で、ひときわ注目を浴びた初老の男性がいた。野球帽を目深にかぶっているが、台湾メディアのカメラマンたちが、しきりにシャッターを向けた。

 台湾の映画スターかと思いきや、そうではなかった。卓栄泰(たく・えいたい)行政院長である。

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