施設などを巡回してボランティアで手作り芸を披露している姉妹コンビがいます。
会場には、いつも笑顔があふれ、リピートの依頼も次々と舞い込むという2人の魅力とは。

1月15日高知市のかるぽーとで行われた高坂学園生涯大学。
講義やお楽しみ公演などが日程に組まれていますがこの日、登場したのは楽しい踊りや歌の手作り芸が人気の「ヒデちゃんアッちゃん姉妹一座」です。

香南市に住むアッちゃんこと溝渕文子さん(70)は、高知市に住む6歳上の姉・ヒデちゃんこと土居秀子さん(76)とコンビで高齢者施設や集会などで芸を披露しています。

姉の秀子さんは日本舞踊を習った経験があり、踊りが中心のメニュー構成。
一方、妹・文子さんは特技・腹話術で会場を沸かせます。

■会場の高齢者
「笑って歌って楽しくさせていただいてる」
「笑いました、こんなに笑うたのは初めてや」
「腹話術、あれ上手ですねぇ、とても上手でした」

妹の文子さんと腹話術との出会いは小学校の養護教諭をしていた30代のとき。
児童に興味を持ってもらおうと講習を受けて練習し子どもたちに披露したのがはじまりです。今では毎月、県内の腹話術サークルにも参加し、技術をみがいています。

2人が姉妹コンビとして一座を結成し本格的に手作り芸を披露するようになったのはいまから11年前。2人の母親が介護でお世話になっていた施設に恩返ししようと公演したことがきっかけですが、実は姉の秀子さんは30代の頃から芸に興味があったそうです。

■姉・土居秀子さん(ヒデちゃん)
「30代の頃北海道へ行った時、阿寒湖のガイド付きのテープ売ってた。自分も聞いて勉強しちょってちょっと一芸できたらなぁと(買った)」

2人が手がけた手作りの公演は好評で、高齢者の笑顔につながると評判が広がっていまや次々と依頼が舞いこむようになりました。

2人の一座は高知市や香南市、香美市、南国市などを巡回し、多い時には年間17回の公演をこなしてきました。

■ヒデちゃんアッちゃん姉妹
(Q・続ける原動力は?)
「笑ってくれるがと拍手とやねぇ」
「笑いと拍手やねぇ」
「次へのやる気になる、つながる」
「楽しいわねぇ、いろいろ考えてねぇ」
「常にアンテナ張って色々情報仕入れていう感じで」

舞台上のやりとりなどの台本もオリジナル。同じ会場での上演履歴が重ならないよう工夫を凝らします。

自宅のクローゼットには衣装や小物がぎっしり。まだ使っていないものもあるそうで、今後は殿様と腰元が登場する新ネタや映画「国宝」から発想を得た藤娘の舞踊などをレパートリーに加えようと2人は思いをめぐらせます。

■ヒデちゃんアッちゃん姉妹
「今年はこれでブタ娘やる。ブタになって藤娘やなくてブタ娘。ちゃんと踊りはまじめにやるけど途中で可笑しゅうしたりして」
「ちゃんとCDも買いました」

1月22日。コンビ結成以来、12年目で通算公演回数がめでたく88回目となりました。
この記念すべき公演は、馴染み客も多い香南市吉川町の錦地区の高齢者が集まる集会所で披露されました。

客席からは、おひねりも飛び交いお祝いムードいっぱいです。

■錦地区集会所の来場客
「すごい良かった」
「いろいろ工夫されて面白いと思った」
「良いお正月をありがとう」
「久しぶりに長い間笑いました」

1時間から1時間半ほどの1回の公演には10~15の演目があり、2人の出し物が交互に進行。
片方が舞台に上がっている時はもう1人が速着替えで準備と、息つく暇もありません。

これまで、衣装の着替え間違いや音楽CDを忘れたりなど失敗もあったという2人。この日も、ハプニングが・・・。

■姉・土居秀子さん(ヒデちゃん)
「やり直し。CDが機嫌悪い」

突然のトラブルにも臨機応変に対応しながら本番を乗り越えています。

■ヒデちゃんアッちゃん姉妹
「姉妹なんでお互いにカバーしながら助け合いながらやっていこうと思ってる」
「そんな失敗を乗り越えてやってるので、あの時はあれを乗り越えちゅう、こりゃやれるという感じで」

お客さんは高齢者が多いことから公演の最後の演目は必ず、瀬戸の花嫁の介護体操で締めます。

■妹・溝渕文子さん(アッちゃん)
「見ている人もずっと見っぱなしじゃなくって動いてもらう、だから瀬戸の花嫁は、どこ行っても毎回入れてる、体操を、介護体操なんで。最後に、皆さん今日は5歳は若返りましたよ、みたいな感じで言うたらそれなりに皆さんも喜んでくれて」

■ヒデちゃんアッちゃん姉妹
「前回よりもレベルアップしているという言葉を聞き、また俄然やる気が出ている」
「家で練習だけしよっても1つも進歩無いんですよ、やっぱり皆さんの前でご披露してね」
「なんとか続けていきたいと思ってる」

ボランティアで踊りや歌、腹話術など手作り芸を披露する仲良し姉妹コンビ「ヒデちゃんアッちゃん姉妹一座」。

みんなのあふれる笑顔を思い浮かべながら公演100回を目指します。

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