ASEAN諸国の政府機関を対象とした運用・制御技術(OT:Operational Technology)セキュリティおよびクラウドセキュリティ研修が、2026年1月26日~29日、タイ・バンコクで実施される。これにより、欧州連合(EU)と日本は、新たなサイバーセキュリティ研修事業を通じてASEAN諸国との連携を強化する。
研修は、欧州連合(駐日EU代表部および 駐タイEU代表部の支援の下、EUが資金提供するプロジェクト「EU CyberNet」が実施)、日・ASEANサイバーセキュリティ能力構築センター(AJCCBC)、タイ国家サイバーセキュリティ庁(NCSA)および国際協力機構(JICA)の協力により実施される。
研修では、技術的にはOT・クラウドセキュリティリスクとその対処に必要な対策に重点を置いて、実践的な実地訓練や演習と政策・規制・技術の観点からサイバーリスクを管理する能力を身につけるための的を絞った議論を組み合わせている。グループワークを通じて、参加者はOT・クラウド関連の脅威を特定・評価・対処する能力を強化すると共に、技術的な制御をガバナンスの枠組みやインシデント管理手法と連動させる方法について理解を深める。
「バンコクでの本研修は、EU CyberNetがインド太平洋地域で初めて実施する重要な取り組みであり、EUが最も必要とされる地域でサイバー能力構築に注力していることを示すものだ。ASEAN諸国でデジタル変革が加速する中、OTとクラウド環境のセキュリティは、国家のサイバーレジリエンスで中心的な役割を果たしている。これらのシステムは、基幹サービスや行政、主要な経済部門の中枢に位置し、優先分野となっている。EU CyberNetは、実践的なEUの専門知識を提供できることを嬉しく思う。同地域における持続可能でニーズに基づいたサイバー能力構築に向けて、パートナーとの継続的な連携に期待している」
リーナ・アレングEU CyberNet所長
「地域におけるサイバーセキュリティ能力構築のニーズの実態を踏まえ、AJCCBCは、OTとクラウドセキュリティをより重視した研修プログラムを作成した。本事業に関するEUとの連携は、ASEANの変化するサイバーセキュリティ課題への対応や地域のサイバーレジリエンスの強化、ASEANと欧州の専門家間の知識やベストプラクティスの交換の促進における重要な節目となる」
ティラウット・ワィタヤコーン少将/AJCCBC所長
「EUは、安全で信頼できるサイバー環境構築の重要性を認識し、タイやASEAN、インド太平洋地域のパートナーと連携して、サイバーセキュリティ能力の強化やベストプラクティスの共有、国際的なオンライン詐欺対策などサイバー脅威対策のための国際協力の促進に取り組んでいる。今回のイベントを通じて、専門家や関係者を結集し、すべての人々にとってより安心安全なサイバー環境の実現を目指す」
ルイーザ・ラガール駐タイ欧州連合大使
「サイバー攻撃は増加の一途をたどり、ますます巧妙化すると共に、国境を越えて発生している。そのため、サイバーセキュリティが日・EU協力の重要分野となるのは必然だ。パートナー国とのサイバー能力構築の推進は、強固な日・EU関係をより広く強靭なサイバー環境の構築につなげる、論理的な次のステップである。AJCCBCでの本研修は、前回の日・EU定期首脳協議で両首脳が表明したコミットメントの具体化だ」
ジャン=エリック・パケ 駐日欧州連合大使
研修は、EU CyberNetの専門家アルドルフォ・カルデイラ(ポルトガル)、ラドスワフ・グナト(ポーランド)、ロマン・コニチェク(チェコ共和国)が指導し、ブルネイ、インドネシア、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、ベトナム、東ティモール、タイからの参加者が受講する。
原文はこちらをご覧ください。(英語)

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