公開日時 2026年01月13日 05:00更新日時 2026年01月13日 06:26

軍用地料 沖縄県外へ63億円 24年度末 総額の6.8%、相続・売買で 県内外内訳判明は初
米軍基地のフェンス(イメージ)

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稲福 政俊

 沖縄県内の米軍基地用地所有者(軍用地主)のうち、県外在住の軍用地主への地料が年間で63億800万円に上ることが分かった。琉球新報の取材に対し、沖縄防衛局が12日までに、2024年度末時点で整理した賃貸借契約額の内訳を回答した。総額の6・8%に当たる。軍用地料の県内・県外の内訳が判明するのは初めて。相続や売買が進み、軍用地料が県外に流出している実態が明らかになった。

 米軍用地料は総額924億1100万円。そのうち県内所有者は861億300万円だった。県内には県や基地所在市町村などが所有する公有地に対する地料も含まれる。県外の63億800万円のうち、外国居住者は4億5800万円。

 自衛隊用地は総額135億6千万円で、県内は122億2500万円、県外は13億3500万円。

 軍用地を扱うL&Sコンサルティングの仲里桂一代表は「県内の軍用地料の中に自治体が含まれているため、民有地のみで比べると県外流出の実態がもっと分かるだろう」と指摘した。また、軍用地を担保に事業資金を得る地主も多いとして「軍用地の県外流出により、県内での経済波及効果も薄れる」と懸念した。

 沖縄では戦後、米軍が「銃剣とブルドーザー」で土地を強制接収した。米軍はわずかな額で事実上の買い上げを提案したが、地主らが反発。「島ぐるみ闘争」へと発展し、適正な軍用地料の年支払いを勝ち取った経緯がある。現在は日本政府が借り上げ、米軍に提供している。

 近年は地主の死去による相続や軍用地の売買により、県外在住の地主が増加。県外在住の地主数の割合は23年度に初めて1割を超えていた。

(稲福政俊)

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