伝統生かした磁器、表情豊かに

2026/01/08 19:31

学生最優秀賞に選ばれた小林知史さんと受賞作「新緑」=有田町の有田工業高

 有田工業高セラミック科3年の小林知史さん(18)が制作した磁器が、日本の伝統文化と現代の技術・芸術を融合させた優れた作品を表彰する「日本和文化グランプリ」で学生最優秀賞に輝いた。学生では美大生の入賞が多く、初めて高校生が最高賞に選ばれた。

 日本和文化振興プロジェクトが主催し、5回目。受賞した磁器「新緑」は、矢がすりや毘沙門亀甲(びしゃもんきっこう)などの伝統的な文様を立体的に刻んだ。厚みなどで色味が変化する織部釉をかけ、表情豊かに仕上げた。小林さんは「努力を人から認めてもらえたことで、つらかったことも全部オッケーになった」と喜びを語る。

 県外の生徒を受け入れる「地域みらい留学」の制度利用して、東京都から有田工業高に進学した。学びの場としての有田を「陶芸家や職人が身近にいる恵まれた環境」と語り、この春に佐賀大芸術地域デザイン学部に進学する。

 形の発想力や釉薬の知識、絵付けの技術など、習得したいことはたくさんあるといい、「『もう無理だ』と思ったことはない。『まだいける』といつも思っている」とさらなる成長を誓う。(花木芙美)

WACOCA: People, Life, Style.