松田駿 写真:Yusuke Sueyoshi
12月29日、第104回全国高校サッカー選手権大会の1回戦がフクダ電子アリーナ(千葉県)で行われ、青森山田高校(青森県代表)と初芝橋本高校(和歌山県代表)が対戦した。
29年連続31回目の選手権出場となる青森山田は、今夏の全国高等学校総合体育大会(インターハイ)青森県大会決勝で八戸学院野辺地西高校に1-1(PK5-6)で敗戦。大会連覇が24で途切れただけでなく、青森県内の公式戦連勝記録も418でストップするなど、悔しさを味わう結果となった。
その後、選手権予選となる青森県大会決勝で、連勝記録を阻止された因縁のライバル・八戸学院野辺地西と再戦。2-1と苦しみながらも勝利を収め、見事リベンジを果たして本大会出場を決めた。
そして迎えた選手権初戦(初芝橋本戦)では、前半9分にMF杉山大起(3年)のゴールで先制すると、その後も青森山田のゴールが相次ぎ5-0で完勝。危なげない試合運びで2回戦進出を決めた。試合後のミックスゾーンで、見事勝利した青森山田のGK松田駿主将(3年)に話を訊いた。
完勝し、さらなるチーム力アップを目指す
初芝橋本戦をピッチの最後方から見届けた主将は、試合を次のように振り返った。
「前半から自分たちの思うような攻撃ができて、先制点をとれたということが自分たちの流れを大きく引き寄せた最大の要因だと思います。前半で2点とれた事と無失点に抑えることができたのは、自分たちの自信につながりましたし、ここでもうひとつ、二つ自分たちが上を目指すことによって、さらに強度の高いサッカーができると思います」と手応えを口にしながらも、主将の視線はすでに次のステージ、その先の成長へと向いていた。
松田駿(右)写真:Yusuke Sueyoshi
悔しさをバネにチームを牽引
昨冬の選手権の初戦(高川学園高校戦/1-2)や今夏のインターハイ青森県大会決勝(野辺地西戦)で敗れた経験が松田を大きく成長させてきた。今夏は立つことのできなかった全国の舞台について問われると、松田は次のように語った。
「全国の舞台というのは、色々な環境だったりまわりの声援がすごいというのは昨年出ているので分かっていました。まわりの選手が緊張していたので、試合前に声を掛けて緊張をほぐしました。全国の舞台は本当に楽しいですね」。
緊張するチームメートを支える一方で、全国の舞台そのものを楽しむ余裕も感じさせた松田。2024年の選手権では初戦で敗れ涙を流したが、今年は初戦を完勝で飾り、見事リベンジを達成。昨年との景色の違いについて率直な思いを明かした。
「やっぱり去年は悔しくて、涙で前が見えなかったんですが、今日は全員が称賛してくれたり、一般の方が『頑張れ』と声援を送ってくれました。そういった声援は去年味わえなかったので、去年と違った景色を見ることができていると思います」。
悔しさをバネにここまで這い上がってきたからこそ、今の自分、そして今のチームがある。また、スタンドから常に大声援で選手の背中を押し続けた応援団についても「自分たちを後押ししてくれました。良くない流れの時も応援を聞くことで士気が上がり、良いプレーができました」と感謝を忘れなかった。

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