早いもので、あと少しで2025年が終わります。
皆さま、今年はどんな一年だったでしょうか。
千枚田は今年、修復を終えた250枚の棚田で作付を行いました。
そして修復作業も耕作の合間を見計らっては地道に行い、水漏れや均平を直したりという工程を踏んで120枚の棚田の修復も行うことができました。来年は、その修復した棚田を含めて、今年より多い面積で作付できそうです。
今年は特にボランティアさんに助けられた年になりました。
3月には豪雨災害で田んぼに入ってしまった土砂の撤去、そして5月の田植え、6月の草取り十字軍の大募集、9月の稲刈り、10月11月の草刈り、畦直しや崩れた棚田の造成などの修復作業にも、たくさんの方が来てくださいました。
新潟青陵大学の生徒の皆さんと豪雨災害で棚田に入った土砂を撤去(3月14日)
草取りボランティアに作業工程を説明する愛耕会メンバー(6月24日)
田んぼの中の雑草を手で一つ一つ抜く草取り。人海戦術で隅々まで抜き取る

プロサッカーチーム ツエーゲン金沢からのボランティアと豪雨で崩れた棚田の造成(9月23日)
先日、今年のボランティアの数を数えてみたら、耕作も修復も合わせたら、なんと延べ900名もの方が千枚田に来てくれたことになります。(連日参加の方も1日1カウント)
本当にたくさんの方のおかげで、なんとかここまで来ることができたと感じています。
そして、皆さまに新しいご報告です。
白米千枚田愛耕会はこの度、12月23日をもちまして法人化いたしました。任意団体から[非営利]の一般社団法人に変わります。
目的は「千枚田を未来につなぐこと」
千枚田はいま復旧フェーズですが、棚田全体の1004枚が修復できたとしても、耕作者が圧倒的に足りません。震災を機に離農した農家がとても多いのです。担い手の確保が急務ですが、現状のシステムでは難しく、このような選択に至りました。
20年続いてきた歴史ある会を変えることなので葛藤もありました。愛耕会は元々、仲間内で、定年後の楽しみとして始まったと聞いています。会員はほぼ60歳以上で、みな年金受給者です。暮らしの保証が最低限ある中で、地域のボランティア精神に頼ってきた側面があります。
しかし人の気持ちに委ねる部分が大きい今のスタイルでは、なかなか次世代への継承(育成)が難しい部分もありました。このままでは近い将来、技術が受け継がれなくなり、千枚田が廃れてしまう。それは遠い未来の話ではなく、5年、10年先の話です。機械が入らず人力でつくる千枚田は、人の技能によって支えられており、時間をかけて人を育てることのできる土台を整える必要があります。
一時は行き詰まっていたのですが、震災後からお世話になっていた認定NPO法人カタリバの今村久美さんをはじめ、外部の方々の支えもあり、議論を再び前に進めるきっかけを得ることができました。 その後、大阪府四條畷市の市長を二期務められた東修平さんに愛耕会のアドバイザーとして関わっていただくことになり、法人化に向けた合意形成の場づくりや、市との協議、専門的な資料作成などを中心に、継続的に伴走していただきました。超多忙な中でも何度も能登に足を運んでくださり、実際に現場で手を動かしながら、複雑な課題を一つひとつ紐解いてくださいました。東さんの存在なくして、今回の法人化は実現しなかったと思います。
法人を立ち上げましたが、しばらくは任意団体の愛耕会は残ります。
少しずつ色々な事を整理をして、徐々に移行していけたらと思っています。
また改めて整いましたら、皆さまに、法人化に伴うお願いとこれからの活動をお知らせできたらと思います。
先立ってひとまずご報告をさせていただきました。
「守る」から「育てる」へ。
来年も引き続きみんなで頑張っていきます。2025年、見守ってくださった方、支援してくださった方、お手伝いに来てくださった方、本当にありがとうございました。引き続き、変わらぬ応援をよろしくお願いいたします!

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