これから始まるクリスマスシーズンの食卓を彩る“生ハム”が、数か月後には手に入りにくくなるかもしれません。日本政府は、アフリカ豚熱が発生したスペインからの豚肉の輸入を停止しています。国内に輸入される生ハムは、約7割弱がスペイン産で、この“生ハムショック”の影響が県内にも広がりそうです。
(記者)
「鹿児島市の食料品専門店。生ハムが現在はズラリと並んでいますが、来年には手に入りにくくなっているかもしれない」
鹿児島市の「北野エース」マルヤガーデンズ店。肉の加工品のコーナーには、生ハムが6種類並んでいますが、そのうち半分がスペイン産の豚肉を使った生ハムです。
(北野エースマルヤガーデンズ店・向洋史店長)
「いま、在庫がある分は提供できるが、今後の発注は見通しが立っていない」
農林水産省は先月、アフリカ豚熱の発生が確認されたスペインからの豚肉と、その加工品の輸入を一時的に停止することを発表しました。スペイン産の豚肉は、特にこれからのクリスマスシーズンに需要の高まる「生ハム」の輸入量の7割弱を占めています。「生ハム」をめぐっては、2022年にイタリアでも「アフリカ豚熱」が確認されました。4年近く経つ今も、輸入の停止が続いていて、今回の輸入停止も長期化する恐れがあります。
(客)
「特別な時は、生ハムというのが楽しみ。ちょっと豪華な感じがするから。ワインとかと食べるときに生ハムがないとちょっと寂しい」
(北野エースマルヤガーデンズ店・向洋史店長)
「生ハムは、色々な料理に使われる。店も苦しい状況。早く目途がついてイタリアやスペインのおいしいと言われる本場の生ハムを日本でも早く販売できて、お客さんに届けられたら」
飲食店にも影響が広がっています。鹿児島市中央町にある「Yusualy」。看板メニューは、スペイン産イベリコ豚の生ハムです。客の約8割が注文しなくてはならない存在だと言います。
(Yusualy・駒水裕次郎オーナー)
「イベリコの生ハムがここくらいでしか食べられないのを売りにしていたので、結構生ハムを頼む人はいる。想像していなかった。なくなると思っていなかった」
輸入停止の影響で現在取り扱っている生ハムは、来年には提供できなくなることに。店は、他の産地の生ハムを提供できないか模索しています。
(Yusualy・駒水裕次郎オーナー)
「生ハムを取り扱っている業者が、あと1本取り置いてくれているので、それで終了になる。来年6月には、終わってしまう。国産の生ハムを使おうと考えているが、一番おいしいと思っているものがなくなると影響は、結構大きい」
長期化が予想される輸入の停止。先は見通せません。
(Yusualy・駒水裕次郎オーナー)
「業者いわく、早くて、10年20年くらいはかかると言われている。どうしようもないので受け入れて、また違う新しい、うちでしか出せないものを取り入れていかないといけない」
県内にも影響を与える“生ハムショック”。消費者としては今は慌てず今後、他の国からの輸入に切り替える動きが進むかなど冷静に見守る必要がありそうです。

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