ウクライナはフランスのダッソー・アビアシオンが製造する戦闘機「ラファール」を最大100機購入する趣意書に署名した。ウクライナは欧州から兵器の調達を進め、防空能力を強化しようとしている。

  17日にパリを訪問したウクライナのゼレンスキー大統領は、ラファールのほか防空システムやレーダー、ドローン(無人機)の購入で基本合意した。これを受け、パリ市場でダッソーの株価は一時8%上昇した。

  ゼレンスキー氏は「きょうは特別な日になった。フランスとウクライナの両国にとって、本当に歴史的な瞬間だ」とソーシャルメディアに投稿した。

  ラファール戦闘機の最初の引き渡し時期は、ウクライナ軍パイロットの訓練や必要なインフラの整備の状況に左右されるだろうと、慎重に取り扱うべき情報を話しているとして匿名を要請した関係者は述べた。

  今年に入りロシアはミサイルやドローン、滑空爆弾を使った空からの攻撃をウクライナ全土で激化させ、多数の民間人を犠牲にし、冬を前に輪番停電を引き起こしている。ゼレンスキー氏はこれまで、地上配備型迎撃ミサイルシステム「パトリオット」や戦闘機を支援国から調達して防空能力を強化することが最優先課題だと繰り返し強調してきた。

Today marks a significant moment, truly historic for both our nations – France and Ukraine. Together with Emmanuel Macron, we signed a Declaration of Intent on Cooperation in the Acquisition of Defense Equipment for Ukraine. This document enables Ukraine to procure military… pic.twitter.com/0qzG41IsnP

— Volodymyr Zelenskyy / Володимир Зеленський (@ZelenskyyUa) November 17, 2025

  今回の合意は10年間に及び、各プロジェクトは個別に契約が結ばれる。仏大統領府によると、契約ごとに財源は異なり、1500億ユーロ(約27兆円)規模の基金「欧州安全保障行動(SAFE)」や、凍結したロシア資産の活用を巡る協議次第では別の財源を使うこともあり得るという。

  ウクライナは10月に、スウェーデンの防衛企業サーブが製造する戦闘機「グリペン」を最大150機調達する趣意書に同国と合意したばかり。トランプ米大統領が対ウクライナ支援を停止し、米国が供給する軍装備の費用を欧州が支払うべきだとの姿勢を打ち出して以来、ウクライナ支援の金銭的な負担の多くは欧州が担うようになっている。

  ゼレンスキー氏はパリで、フランス製装備品の購入費用には、凍結したロシア資産が将来生み出す収入を担保として資金を提供する主要7カ国(G7)のメカニズムを活用したい考えだと説明した。

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  ウクライナは、デンマークやオランダなどの北大西洋条約機構(NATO)加盟国から米ロッキード・マーチン製の戦闘機「F16」の納入も受けている。米国務省は5月、3億5000万ドル相当に上るF16の訓練やサービスをウクライナに提供することを承認した。

  ゼレンスキー氏はマクロン仏大統領との会談の合間にRTLラジオに対し、フランス製「SAMP/T」を「世界で最も優れた」防空システムの一つだと称賛。ウクライナはこれを8基受け取ることになったと述べつつ、時期は明かさなかった。

原題:Ukraine Commits to Buying 100 Rafale Fighters From France (3)

 

(第2段落以降に情報を加えます)

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