中国は10日、欧州連合(EU)の欧州議会に対し、台湾の蕭美琴副総統が一部議員に向けて7日行った演説について抗議したことを明らかにした。貿易などの問題で緊張が高まる中、新たな火種となっている。
中国外務省の林剣報道官は北京での定例記者会見で、「中国は欧州議会の建物内における台湾独立派政治家の活動を巡り、同議会に厳重に抗議した」と説明。
さらに、蕭氏が台湾への支援拡大や国際的承認を求めたことについて、「分離主義活動を推進しようとする卑劣な企てが露呈したに過ぎない」と非難し、「中国再統一の必然性は決して変わらない」と強調した。
蕭氏は7日、ブリュッセルの欧州議会で開かれた「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」の年次会合で演説。台湾と2300万人の市民は中国による威圧行為の犠牲者だと訴えた。
中国は台湾を自国領土の一部と見なし、必要なら武力行使も辞さないとしているが、台湾は中国側の主張を受け入れていない。
一方、EUは米国と同様、「一つの中国」政策を堅持し、台湾政府と正式な外交関係を持たないが、民主主義や人権といった分野では台湾と緊密に協力している。
EUの報道官は、一つの中国政策を引き続き堅持しているとした上で、「同時に台湾とは、志を同じくする民主主義国家で、重要な経済・ハイテク分野のパートナーとして、緊密な関係を保ちたい」と語った。
中国政府は国際社会で台湾を孤立させるため、正式な外交関係を持たないよう各国に圧力をかけている。これに対し、台湾の頼清徳総統は、蔡英文前政権に続き、民主主義国家との関係強化によって対抗しようとしている。
原題:China Complains to European Parliament Over Taiwan VP’s Speech(抜粋)
— 取材協力 Colum Murphy

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