2025年F1第20戦メキシコGPで5番手から3位表彰台を獲得したマックス・フェルスタッペンは、レース後に興味深い事実を明かした。ライバルたちがレッドブルとは異なる戦略を採用したことに、「かなり驚いた」という。
トップ10唯一のミディアム発進
角田裕毅を含むレッドブル勢は、トップ10の中で唯一、ミディアムタイヤでのスタートを選択。第1スティントを36・37周目まで引っ張ったのち、新品のソフトタイヤに交換した。
一方、ソフトでスタートしたライバルたちは、その多くがミディアムを挟む2ストップ戦略を採用。「ミディアム→ソフト」の1ストッパーでポイントを獲得したのは、フェルスタッペン以外にガブリエル・ボルトレート(ザウバー)しかいなかった。
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2025年F1メキシコGP決勝における順位とドライバー別タイヤ戦略、2025年10月26日エルマノス・ロドリゲス・サーキット
フェルスタッペンはレース前、自分たちの戦略が主流になると考えていた。
「かなり驚いたよ」とフェルスタッペンは振り返る。「(ソフトスタートは)全く考えていなかったからね」
ミディアムタイヤを履いてフォーメーションラップへ向かった瞬間、フェルスタッペンは一抹の不安を抱えた。
「すぐにグリップが全くないことに気づいた。実際、前のクルマを追うだけでも本当に大変だった」
グリップを欠いた序盤、そして“芝刈り”
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1周目のターン1を首位で通過するランド・ノリス(マクラーレン)と、アウト側に追い込まれボトミングし、コントロールを失って膨らむマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2025年10月26日(日) F1メキシコGP決勝(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
スタート直後にはドラマが待っていた。ランド・ノリス(マクラーレン)および2台のフェラーリ勢と横一線となってターン1に進入。コース外に飛び出したのだ。
「スタート自体は悪くなかった。スリップストリームに入りながら3台、4台が横並びになる状況。だから隣のクルマの動きに合わせるしかなかった。(アウト側の)左に寄らざるを得ず、その後も左、さらに左に押し出されて、気づいたら縁石に乗ってボトミングし始めたんだ」
マシンが底打ちしたことで一時的にコントロールを失い、コース外の”芝を刈った”後に、ターン3出口でコースに合流。「ターン1と2にかけてはちょっとしたラリーだった。あれは結構、楽しめたよ!」と冗談交じりに語る。
「そのあとコースに戻ってポジションを取り戻したけど、最初の数周は本当に慌ただしかったね」
転機となったソフトへの交換
最終的にフェルスタッペンは表彰台に上がることになるが、レース序盤はポジションキープが精一杯だと考えていた。
「最初のスティントはかなり遅い感じがあったし、タイヤにも苦しでいた。だから、個人的には表彰台に上がれるとは思ってもみなかった」
だが、レース後半に向けて状況が一変する。
「ソフトに履き替え、他の連中がミディアムに交換したら、少し競争力が戻ってきた。もちろんランドのペースには及ばなかったけど、レース全体を通して見ればソフトのほうがずっと良いタイヤだったのは明らかだし、感触も良くなった」
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レース後のパルクフェルメで優勝したランド・ノリス(マクラーレン)を称える3位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2025年10月26日(日) F1メキシコGP決勝(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
VSCで2位を逃すも「それがレース」
フェルスタッペンは3位でレースを終えたが、2位表彰台も十分に狙える展開だった。残り2周でシャルル・ルクレール(フェラーリ)に急接近していたが、バーチャル・セーフティーカー(VSC)の導入により追撃の芽を摘まれた。
それでもフェルスタッペンは、「特にフラストレーションはない」と冷静だった。
「今日はそうじゃなかったけど、キャリアの中でセーフティーカーに助けられたこともあるし、勝つときもあれば、そうでないときもある。それがレースさ。(VSCが導入されなければ)終盤はもっと面白い展開になったと思うけどね。シャルルにとってはさておき、少なくとも僕にとっては」
「全体的に見れば、3位は良い結果だと思う」
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表彰台の上で3位トロフィーを掲げるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2025年10月26日(日) F1メキシコGP決勝(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)
5番手スタートからの表彰台——予選後の”憂鬱”を吹き飛ばす結果の裏には、レッドブルの的確な戦略的判断と、それを成功させるフェルスタッペンの完璧なドライビングがあった。
2025年F1第20戦メキシコGPの決勝レースは、ランド・ノリス(マクラーレン)が圧巻のポール・トゥ・ウインを飾り、2位にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続く結果となった。
インテルラゴス・サーキットを舞台とする次戦サンパウロGPは、11月7日のフリー走行1で幕を開ける。

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