ウガンダ・ムセベニ大統領のポスター
(山中 俊之:著述家/起業家)
New York TimesやEconomistの記事を読んでいると、Strong Manという表現が頻繁に使われる。強権的な長期独裁政権の指導者たちが世界を動かしているからだ。どこの国のリーダーが浮かぶだろうか。
1999年に就任したロシアのプーチン大統領あたりを思いつく方も多いかもしれない(うち2008年から2012年は首相)。中国の習近平国家主席も2013年の就任以来、強権的支配を強めている。トルコのエルドアン大統領も20年以上の長期政権だ。
しかし世界には、特にアフリカには、プーチン氏や習近平氏を上回る長期独裁の猛者がいる。
赤道ギニア・オビアン大統領:1979年から46年間
カメルーン・ビヤ大統領:1982年から43年間
ウガンダ・ムセベニ大統領:1986年から39年間
この3氏は、プーチン氏を寄せ付けないくらいの長期の独裁政権のStrong Menたちだ。
92歳のビヤ大統領は、英国のエリザベス女王崩御後は、世界最高齢の国家元首としてギネスにも認定されている。健康不安がたびたび報道され、ジュネーブのホテルに滞在しながら大統領の執務をしていることも多いと言われる。しかし、本年10月の選挙で野党の反発を退け、8選を果たしたことを主張している。
赤道ギニアのオビアン大統領は息子を副大統領に指名した。政治を私物化することへの批判は強い。
なぜ、これらの国では、超長期政権なのか。3つの共通の理由がある。

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