ロシアのプーチン大統領は予備役を招集する。ウクライナによるドローン攻撃の激化で、国内の重要インフラを守るため追加動員を余儀なくされた格好になる。

  ロシア政府は平時に防衛訓練を受ける契約を結んでいた民間人の予備役について、大統領令による「特別招集」を可能にするよう法改正の手続きに入った。23日に議会に提出された法案によると、製油所やその他のエネルギー施設、交通インフラ、産業施設など「極めて重要な」拠点の防衛に予備役を展開できるようになる。

Lukoils Volgograd Refinery View - August 26, 2025

ウクライナのドローン攻撃を受けたロシア・ボルゴグラード製油施設の衛星写真(8月26日)

Source:2025 MaxarTechnologies

  この動きについて、国防省は市民の不安を緩和しようとしている。ロシア参謀本部組織・動員総局のツィムリャンスキー副局長は、予備役が徴兵されて軍務に就いたり、ウクライナでの戦闘地域に送られたり、国外に派遣されたりすることはないと、テレビ放送で説明した。

  それでもなお、予備役に国境や国内の重要インフラを守らせれば、ウクライナに回せるロシア軍兵士の数を増やせる可能性がある。4年目に入ったウクライナ侵攻で多数の死傷者が発生しているロシア軍には、人手不足を示す兆候が見られている。

  プーチン大統領は5月、十分な志願兵がおり、月間で5-6万人が軍と契約を結んでいると述べていたが、予備役の招集は人手不足を浮き彫りにする。

RUSSIA-UKRAINE-CONFLICT

訓練するロシア軍志願兵ら

Source: AFP/Getty Image

  ウクライナはロシアのエネルギーインフラに対する攻撃を激化させ、戦争能力をくじこうとしている。8月始め以降、製油所や防衛関連の工場に少なくとも30回の攻撃を仕掛けた。

  ロシアの予備役は現在、正式な宣戦布告がない限り訓練または戦闘態勢確認の試験にしか動員できないことになっている。プーチン氏はウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」と呼び、戦争状態にあるとは宣言していない。

  今回の法改正で影響を受ける予備役の人数に関して、公表されているデータはない。ロシア下院防衛委員会のジュラブリョフ第一副委員長はRTVIメディアに対し、最大200万人が法改正により対象になる可能性があると述べた。

原題:Putin Calls Up Reserves to Protect Russia From Ukraine’s Drones(抜粋)

— 取材協力 Anthony Halpin

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